南漢江を一望できる神勒寺・江月軒=(聯合ニュース)
南漢江を一望できる神勒寺・江月軒=(聯合ニュース)
【驪州聯合ニュース】韓国の漢江上流の支流、南漢江沿いに広がる京畿道・驪州は百済時代の要衝地で、475年(長寿王63年)に高句麗が南進した後、550年(新羅真興王11年)に再び新羅の領土になった。 戦略的に重要な地域である驪州は、1018年(高麗顕宗9年)に原州に属した後、1031年には京畿道に編入され、2013年には驪州郡から驪州市に昇格した。 このように、驪州は韓民族の長い歴史と美しい風景を誇る。◇川辺の神勒寺 驪州を代表するのは、度重なる戦乱にも生き残り、多くの人々の憩いの場となっている神勒寺だ。 神勒寺は韓国の寺刹には珍しく川辺に位置している。そのためか、開放的なイメージが強い。 周辺は全て遊休地で、季節ごとに特産物の販売も行われるなど生活の中に根差した寺院といえる。 特に岩の上に建てられた楼閣である江月軒からは、川辺の景色が一望できる。 楼閣に登ると、目前に広がる南漢江が目を楽しませてくれ、強い風にストレスや雑念も吹き飛んでいく。 神勒寺では、寺の生活を体験するテンプルステイも可能だ。 訪問客の去った静かな冬の夜、山寺ならぬ川寺で自らの来し方を振り返る機会を持つのもよい。 驪州には朝鮮王朝時代の4大渡し場、梨浦と潮浦があり、黄布帆船(朝鮮時代、運送用に使われた小型帆船)が再現されている。黄布帆船は2005年に考証を経て建造された木造船で、49人が乗船できる。 黄布帆船に乗れば神勒寺、迎月楼、驪州堰、世宗大王陵など、驪州6景に選ばれた自然景観遺跡を一度に見ることができる。乗船料金は大人6000ウォン(約620円)、子ども4000ウォン。◇陶磁器体験も 驪州といえば、見逃せないのが陶磁器。日常使いの陶磁器製造のメッカだ。 韓国の陶磁器には、中国、日本、英国のものとも違う独特な美しさがある。シンプルで控えめなラインと飽きのこない優雅さに、気品まで感じられる。 驪州の陶磁ワールドは、陶磁器を直接手に取って購入することができる韓国最大の陶磁器ショッピングモールだ。 ここでは陶芸家とともに様々な陶磁器体験ができる。最も代表的なのは土から陶磁器を作るろくろ体験だ。 伝統的な方法で焼かれた陶磁製品だけでなく、現代風にアレンジされた作家の作品も展示されている。 陶磁ワールドは神勒寺の入り口にあり、神勒寺とあわせてぜひ訪れたい場所だ。 伝統木造と仏教美術の継承と発展のために建立された木芽博物館も見どころだ。 驪州市康川面にあるこの博物館は、外観が一風変わっている。伝統的な韓屋の形式に、中央前方と両側に円柱型の戒壇を配し、仏教の仏、法、僧の三宝を表している。 全体的な造形はインドの石窟寺院を模し、仏教の伝統と現代化の調和を図った。 ここでは伝統文化に基づいた多彩な展示が行われている。◇旅行情報 驪州までは、ソウル郊外の板橋から京江線に乗って49分で到着する。世宗大王陵駅と驪州駅、どちらで降りてもよい。 王の食事にも供されたという驪州米は、現在では韓国を代表するブランド米として知られている。化学調味料を使わずに作られた驪州の精進料理も人気だ。
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