慰安婦被害者を追悼する公園を訪れた日本の学生たち(ソウル市提供)=(聯合ニュース)
慰安婦被害者を追悼する公園を訪れた日本の学生たち(ソウル市提供)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦被害者を支援する韓国の市民団体「韓国挺身隊問題対策協議会」(挺対協)が、日本からの学生を対象に慰安婦問題の解決に向けた教育プログラムを実施した。学生たちは、慰安婦問題の解決を求め挺対協が開いている「水曜集会」の様子を見守り、慰安婦被害者の元も訪れた。 プログラムは挺対協が主催、ソウル市が運営費を支援し、10日から14日まで行われた。参加者は日本の大学生と大学院生の15人で、在日コリアン4人を含む。学生たちの専攻は歴史や教育、女性学などさまざまだが、慰安婦問題と女性の人権問題への関心は共通している。 挺対協とソウル市によると、参加者は10日に韓国に到着し、ソウル市内の「戦争と女性人権博物館」を訪れた後、先ごろ亡くなった慰安婦被害者の墓を参った。 翌日は存命する被害者、吉元玉(キル・ウォンオク)さんと金福童(キム・ボクトン)さんに会った。金さんは「未来の世代が訪ねてくるのを待っていた」と歓迎し、日本社会にこの問題を広めてほしいと呼びかけた。初めて被害者に会った学生たちは、慰安婦問題を巡る韓日政府の合意をどう思うか、どのような解決策を望むかなどの疑問を投げかけた。 12日はソウル中心部の南山近くに約1年前につくられた、旧日本軍の慰安婦被害者を追悼する公園「記憶の場」を訪れた。かつて韓国統監官邸があったこの場所にまつわる歴史を初めて知る学生も多かった。ある学生は「戦争のない平和な未来のためにも歴史を正しく知り、多くの日本人が記憶の場を訪れることになれば」と話した。  13日にはソウルの日本大使館前で開かれた定例の水曜集会の様子を見守った。1300回目の集会は、日本の学生が立ち会う特別な集会となった。学生たちは集会に先立ち、挺対協が世界各国から集めた慰安問題解決を求める署名を日本大使館に届けるのにも同行した。 挺対協の事務方トップである梁路子(ヤン・ノジャ)事務処長は14日、「日本では歴史問題に関心があっても情報に接することが容易でない。このプログラムをきっかけに、韓国と日本の未来を担う世代が出会い、意見を交わす場が今後もできるよう願う」と述べた。 挺対協は今後も日本の学生たちを招き教育プログラムを実施する計画だ。
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