【世宗聯合ニュース】韓国企画財政部は8日に発表した経済動向報告書(グリーンブック)で、最近の韓国経済について、輸出好調などを追い風に全産業の生産が前月比で4カ月ぶり増加に転じたものの、設備投資が調整を受けるなど回復の勢いが堅固ではないと分析した。8月の報告書に続き、今月も「回復の勢いが堅固ではない」との表現が盛り込まれた。 主要指標をみると、8月の輸出は前年同月比17.4%増の471億2000万ドル(約5兆1000億円)だった。半導体や石油製品の好調により8カ月連続で2桁の伸びとなった。 消費を意味する小売販売額はスマートフォン(スマホ)の新製品発売などにより7月に前年同月比3.5%増加した。増加は2カ月連続。 8月の消費指標(速報値)を見ると、韓国製乗用車の国内販売は前年同月比11.7%増加した。一方、百貨店の売上高は1.0%、ディスカウントストアは1.6%、それぞれ減少した。 経済状況に対する消費者の心理を総合的に示す消費者心理指数は、8月が109.9と基準値(100)を上回ったが、前月に比べると1.3ポイント下落し、年初からの回復基調が鈍った。 8月の消費者物価指数は野菜類の値上がりや昨夏の電気料金引き下げによる反動などで前年同月比2.6%上昇。上昇率は5年4カ月ぶりの高水準となった。 7月の設備投資は前月の大規模半導体製造設備の導入に伴う反動などで前月比5.1%減少した。鉱工業生産は自動車や電子部品を中心に前月比1.9%増、サービス業生産も0.6%増となった。7月の全産業の生産は前月比1.2%増と、今年3月(1.3%増)以来4カ月ぶり増加に転じた。 企画財政部は、輸出の増加や補正予算の執行効果などで景気回復の勢いは続くと見込む一方、米国が見直しを求める韓米自由貿易協定(FTA)などの通商懸案、自動車業界のスト、北朝鮮問題などがリスク要因だと説明した。
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