韓国産業通商資源部の白長官(資料写真)=(聯合ニュース)
韓国産業通商資源部の白長官(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】トランプ米大統領が韓米自由貿易協定(FTA)の破棄を検討しているとされる問題について、米通商専門誌インサイドUSトレードは6日(現地時間)、ホワイトハウスが米議会に当分の間、韓米FTA破棄に関する議論を行わないとの立場を伝えたと報じた。 韓米FTA破棄問題はこのところ沈静化の兆しを見せている。米政府が韓米FTA破棄を取り下げる流れは、5日から表面化し始めた。 通商政策を担当する米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は同日、「韓米FTAと関連する問題を扱うための改定交渉を希望する」と言及した。「破棄」の文言を一切出さずに「改定交渉」を強調したもので、トランプ大統領の「韓米FTA破棄」発言とは相当な温度差がある。 米政府がこのように韓米FTA関連発言のレベルを急激に下げたのは、トランプ大統領の破棄発言直後から米議員の反対が相次いだためだと分析される。与野党の議員は、韓米FTAの破棄は韓国より米国経済に大きな被害を与える可能性があり、韓米同盟関係にも大きな負担になると異議を唱えた。 また、300万社以上の米企業を代表する米商工会議所も会長の声明で韓米FTA破棄に反対を表明するなど、反対世論が続出した。 保守系の米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、4日の社説でトランプ大統領の韓米貿易論は「愚かだ」とし、韓米FTAは「両国に利益になり、これを破棄する場合、政治的被害がさらに大きくなる」と指摘。韓米の通商専門家らも韓米FTA破棄は性急だとしてこれに加勢した。 このように、韓米FTA破棄に反対する声が大きくなったことでトランプ政権は相当な負担を感じたものとみられる。 これに関し、韓国産業通商資源部は状況を予断せずに落ち着いて今後の交渉を準備するとの立場だ。 同部の白雲揆(ペク・ウンギュ)長官は韓米FTA交渉に関して「さまざまな可能性を念頭に置き、落ち着いて堂々と対応していく予定だ」とし、「改定交渉まで進む前に、韓米FTAによって両国の得た利益を調査・分析して評価する作業が必要だ」との見解を示した。
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