【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は30日、日本の安倍晋三首相と電話会談し、今は北朝鮮と対話する時期ではなく制裁と圧力を強化すべきだとの認識を共有した。 ただ、文大統領は制裁と圧力の肯定的な目標は北朝鮮との核廃棄に向けた交渉だとした上で、対話の可能性を開いておいたのに対し、安倍首相は北朝鮮に利用されてはならないとして強力な対応を求め、具体的な方向では温度差が浮き彫りになった。 文大統領は、北朝鮮の挑発が日本にとっても脅威であり、北朝鮮に対する制裁と圧力を強化する時期であるいうことについては同感だとしながらも「北が挑発するたびに断片的な措置を取ることも必要だが根本的な解決策を模索することが重要だ」との認識を示した。その上で、制裁と圧力の肯定的な目標は北朝鮮を完全な核廃棄に向けた交渉テーブルにつかせるものでなければならないと述べた。 続けて、国際社会は北朝鮮に対し強力に対応する一方で、核開発を放棄する場合は対話が可能だというメッセージを送るべきだとの考えも示した。トランプ米大統領と電話会談を行い、米国に特使も派遣したが、米国も同じ立場だと思うと強調した。 安倍首相は北朝鮮の相次ぐミサイル発射が国際社会への挑戦であり「容認できない」との立場を示した。北朝鮮の核の脅威に対応するため日本は具体的な行動を取る考えであり、米国、韓国との安全保障協力をさらに強化すると述べた。 また、対話のための対話は意味がなく、今は具体的な行動が必要なときであり、北朝鮮の時間稼ぎに利用されてはならないとの考えを示した。北朝鮮への圧力強化には韓国の主導的役割が必要であるとともに、韓米日3カ国の連携、国連などを通じた国際的な努力が行われなければならないと強調した。 安倍首相はイタリアで開かれた主要7カ国(G7)首脳会議で北朝鮮問題が主要議題として取り上げられたことを文大統領に伝えた。また、文大統領の早期の日本訪問を要請するとともに、韓国への特使派遣の計画も明らかにした。 文大統領は、G7首脳会議の首脳宣言で北朝鮮問題に関する内容の取りまとめを主導した日本の役割を高く評価し謝意を示した。
Copyright 2017(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0