ソウル中央地裁を出る朴氏=30日、ソウル(聯合ニュース)
ソウル中央地裁を出る朴氏=30日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国のソウル中央地裁は31日、検察が請求していた朴槿恵(パク・クネ)前大統領の逮捕状を発付した。韓国で初めて大統領を罷免された朴氏は、逮捕された3人目の大統領経験者となった。 同地裁は証拠隠滅などの恐れがあるとする検察側の主張を受け入れた。収賄などの容疑を否認した朴氏の逮捕状を発付したのは、国政介入事件で起訴された親友の崔順実(チェ・スンシル)被告との共犯関係が成立すると判断したためとみられる。 崔被告だけが利益を得ていたとしても、犯行計画の策定、実行段階で共謀関係が成立する場合、法理的に共同正犯である朴氏も法的な責任に問われる。 朴氏は特定犯罪加重処罰法上の収賄や職権乱用権利行使妨害、強要、公務上の秘密漏えいなど13件の容疑が持たれている。これまでに盧泰愚(ノ・テウ)、全斗煥(チョン・ドゥファン)両元大統領も逮捕されているが、容疑は大統領経験者の中でも最も多い。 朴氏は崔被告と共謀し、サムスングループの事実上のトップ、李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長(贈賄罪などで起訴済み)に対し、298億2535万ウォン(約29億6000万円、約束分を含めると約430億ウォン)の賄賂を崔被告や崔被告が実質支配した二つの財団、韓国冬季スポーツ英才センターに渡すようにした疑いが持たれている。 53の大企業に対し、朴氏と崔被告が事実上「共同運営」した二つの財団に744億ウォンを拠出するよう強要した容疑もある。 サムスングループの二つの財団への拠出金204億ウォンは賄賂と強要被害額として二重計算されており、朴氏が実際に大企業から賄賂を受け取ったか、拠出を強要したとされる額は計868億ウォン(約束分を含めると1003億ウォン)に上る。 また朴氏は大企業に崔被告が所有する複数の会社に仕事を依頼するよう強要したほか、ロッテグループに対する75億ウォンの追加拠出の強要、崔被告への機密文書47件の提供、朴政権に批判的な文化・芸術家のリストの作成・運営指示、CJグループの李美敬(イ・ミギョン)副会長の辞任強要未遂、崔被告の側近だったイ・サンファ前KEBハナ銀行本部長の昇進口利きなどの容疑にも問われている。 検察は4月19日までの最長20日間、朴氏の身柄を拘束し、起訴に向けて追加捜査を行う。 ただ、4月17日から大統領選の公式選挙運動期間に入ることから、選挙への影響を最小限に抑えるために同日までに朴氏を起訴するとの見方が多い。 朴氏はソウル拘置所に護送され、収容者のための服に着替えて独居房に入る。 ソウル拘置所には約40年前から付き合いがある崔被告も収監されているが、共犯関係にあるため2人の接触は認められない。
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