マレーシアの北朝鮮大使館=(AP=聯合ニュース)
マレーシアの北朝鮮大使館=(AP=聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏の殺害に使用された猛毒の神経剤VXの出どころに関心が集まる中、VXなど関連物質の持ち込みに「外交行嚢(こうのう)」が使われたとの見方が出ている。 外交行嚢は海外の大使館や総領事館が本国とのやりとりに使う袋で、一般・秘密書類や冊子、外交官の生活用品までさまざまな物品が入れられ、民間機や定期輸送機で毎日運送される。 規格に制限はないが、韓国の場合は最も小さいものが縦80センチ、横70センチサイズで、めったに使われないが縦横各2メートルの大型サイズもある。一見するとただの袋だが、外交関係に関するウィーン条約に基づき他国は所有国の同意なく開封できないことになっている。 だが、韓国外交部の関係者は28日、頻発する国際テロの影響で外交行嚢に対する「不可侵特権」は次第に縮小しつつあると伝えた。外交行嚢も金属探知機の検査を受けるが、金属や不審な物品が探知されると駐在国の政府が行嚢所有国の外交官を呼んで開けさせるケースが時おりあるという。殺害への関与が強く疑われている北朝鮮が危険物質を外交行嚢でマレーシアに持ち込んだとすれば、摘発のリスクが全くなかったわけではないというのが専門家の指摘だ。
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