青瓦台の入り口=(聯合ニュース)
青瓦台の入り口=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が親友の民間人女性、崔順実(チェ・スンシル)氏に機密文書を渡し、崔氏が政府の人事など国政に介入していたとの疑惑をめぐり、検察の特別捜査本部は30日、前日に続き青瓦台(大統領府)への家宅捜索を試み、関連資料を押収しているもようだ。青瓦台は前日、「国家機密保持」などを理由に検察側と対立する姿勢をみせたが、方針を転換したとみられる。 捜査本部関係者は「青瓦台が捜索に積極的に協力する意向を示し、段ボール箱7個以上の押収物を提出する作業を進めている」と伝えた。 検察は前日と同様、疑惑に関与しているとされる安鍾範(アン・ジョンボム)政策調整首席秘書官やチョン・ホソン付属室秘書官らの事務室には入らず、別の会議室で資料の提供を受けている。 検察は前日、青瓦台が提出した資料が不十分として安氏らの事務室を直接捜索する方針を示したが、青瓦台は国家機密保持などを理由に拒否した。刑事訴訟法では、「国の重大利益」に関わる場合、公務所は強制捜索を拒否できると定めている。 青瓦台が世論の厳しい視線を受け、検察の捜索に協力する方向に転換したとの指摘が出ている。 企業から計約800億ウォン(約74億円)を集めて設立された文化支援財団「ミル財団」とスポーツ支援財団「Kスポーツ財団」を崔氏が事実上、私物化していたとの疑惑をめぐり、安氏は当時、経済首席秘書官として資金集めに関与した疑いが持たれている。 青瓦台の朴大統領の最側近3人のうちの1人とされるチョン氏は青瓦台のあらゆる文書を大統領に報告する人物で、崔氏に大統領の演説草案などの資料を提供していた疑惑が浮上している。 一方、検察は30日午前に帰国した崔氏の捜査について、「必要な時期に呼ぶ。できるだけ早くする」とし、31日にも出頭させる可能性を示唆した。 政界の一部で崔氏の緊急逮捕を求めていることに関しては、「捜査にも手続きがある」と説明し、緊急措置は取らない姿勢を示した。証拠隠滅を懸念する声については「相当部分が調査済み」で捜査に大きな支障はないとの見方を示した。 崔氏の最側近で、「文化界の皇太子」と呼ばれていたミュージックビデオ監督のチャ・ウンテク元文化創造融合本部団長も近く中国から帰国し、検察に出頭する見通しだ。
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