首席秘書官会議の冒頭で発言する朴大統領=29日、ソウル(聯合ニュース)
首席秘書官会議の冒頭で発言する朴大統領=29日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は29日の首席秘書官会議で「政府と軍は進化する北の核兵器とミサイル開発能力に対応し実質的な対策をまとめ、北がいかなる挑発を行ってもそれが北の自滅につながるよう確固とした攻撃態勢を維持すべきだ」と述べた。 また、北朝鮮は核兵器の小型化を絶対にあきらめないだろうとした上で、弾道ミサイルに核が搭載されれば韓国の国と民族の生存は脅かされると強調した。 朴大統領のこうした発言は、北朝鮮の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)開発など核の脅威が朝鮮半島情勢を根本的に変える深刻な状況であるという認識を踏まえたものとみられる。 特に、与党セヌリ党ナンバー2の鄭鎮碩(チョン・ジンソク)院内代表が同日、公の場で原子力潜水艦の導入を求めたこともあり、朴大統領が軍に実質的な対策を講じるよう指示したことで原子力潜水艦などのSLBM対応システムの構築に弾みがつくか注目される。 朴大統領は来月4日に施行される北朝鮮人権法について、「北の人権改善はこれ以上先延ばしできない人道的な懸案であり、朝鮮半島の平和統一時代を切り開くための礎だ」と述べた。 併せて、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を繰り返し名指しし、「金正恩は体制維持のため北の住民を酷使し、核開発にのみ全ての力量を集中し経済難は深刻さを増している。当局が無謀な核能力の高度化に執着するあまり、北の住民は基本的な人権さえ守られず極度の苦痛に苦しんできた」と非難した。 さらに、北朝鮮人権法の施行により、統一部の直属の機関として発足する北朝鮮人権記録センターを通じ、北朝鮮の人権侵害の実態を客観的、体系的に調査・記録し人権改善への取り組みにつなげるよう指示した。
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