韓国軍合同参謀本部庁舎で開かれた記者懇談会に出席したシリング局長=11日、ソウル(聯合ニュース)
韓国軍合同参謀本部庁舎で開かれた記者懇談会に出席したシリング局長=11日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】来韓中の米国防総省ミサイル防衛局(MDA)のシリング局長(海軍中将)は11日、在韓米軍に配備される米最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の迎撃率は100%であり、米国のミサイル防衛システムに編入されることはないと強調した。 シリング局長は同日、韓国軍合同参謀本部庁舎で開かれた記者懇談会に出席し、THAADは13回の迎撃テスト全てに成功しているとした上で、「成功率は100%で米議会にも報告された」と述べ、THAADの迎撃能力には限界があるとする一部の主張を強く否定した。 シリング局長によると、北朝鮮の「スカッド」(射程300~1000キロ)と「ノドン」(同1300キロ)ミサイルに対するTHAADの迎撃能力は立証されており、「ムスダン」(同3500~4000キロ)の迎撃能力は来年から検証に入るという。 また、シリング局長はTHAADについて、「純粋な韓米同盟の事案であり米国が運用する世界的なミサイル防衛システムには含まない」との考えを示した。 日本がTHAAD導入を検討中だとする一部マスコミの報道に関しては即答を避け、「日本はTPY2レーダー(Xバンドレーダー)の配備に非常に協力的。アジア地域における極めて重要な同盟国だ」と強調した。 さらに、シリング局長は韓国に配備されるTHAADレーダーが敵のミサイルを発射段階で探知する前方配備モード(FBM)ではなく終末モード(TM)で運用されると伝え、中国のミサイル基地探知に用いられるとする一部の主張に反論した。 THAADレーダーの電磁波の有害性については、ほかの地域で10年以上運用しているが近隣住民の安全問題や事故は発生していないと説明した。 米国のミサイル防衛(MD)システムを統括するMDAのトップに2012年に就任したシリング局長は、THAADに関する物資管理業務を担当している。 シリング局長は今回の来韓期間中、在韓米軍のブルックス司令官(韓米連合司令官兼務)や在韓米軍幹部、韓国軍幹部らと面会しTHAADの韓国配備について議論したとされる。
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