会議で発言する朴大統領=8日、ソウル(聯合ニュース)
会議で発言する朴大統領=8日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は8日、青瓦台(大統領府)で首席秘書官会議を開き、米最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の韓国配備問題に関し政党を超えて協力することの重要性を訴えた。 朴大統領は国民の命にかかわる安全保障問題で与野党の区別があってはならないとしながら、「政治的に政府に反対するとしても、国の安保に関連した問題では内部分裂を深刻化させず党を超えて協力することが、国民に代わり権限を委任された政治の基本的な責務だと思う」と述べた。THAADの韓国配備をめぐり事実とは異なる話が国内外で数多く聞かれると懸念を示し、こうした時ほど与野党の区別なく一つとなり、政府を信頼する必要があると強調した。 また、政界の一部でTHAAD配備が北朝鮮に挑発の口実を与えるという意見があることをとんでもない主張とし、また、THAAD配備に反対する一部の国会議員の訪中を「(配備に反発する)中国の立場に同調し、意見交換すると言って訪中しようとしている」と指摘した。 最大野党「共に民主党」の議員たちは8日、中国へ出発した。前日に訪中を表明した際、青瓦台はこれに「結果的に中国側の立場を強め、韓国内部の分裂を深めることになりかねないと懸念する」と言及していた。 この日の朴大統領の発言は、野党議員らが訪中すれば問題の解決どころか、韓国内部の対立を助長し分裂させようとする中国の外交的な戦術に利用されかねない点を指摘したものといえる。 朴大統領はまた、「THAADは次第に増していく北の核・ミサイルの脅威からわが国民の生命と国を守るために下した不可避の措置だ」と強調。中国を訪れ問題を解決しようというのは、政府の外交的な努力を理解しないものだと批判した。
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