このほど初披露された「ギャラクシーノート7」(資料写真)=(聯合ニュース)
このほど初披露された「ギャラクシーノート7」(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】目の模様で個人を識別する虹彩認証を搭載した韓国・サムスン電子の新型スマートフォン(スマホ)「ギャラクシーノート7」は世界で同時発売される事実上初の虹彩認証スマホとして、消費者の関心を集めている。 今年4~6月期にアップルのお膝元である北米市場における販売台数でアップルの牙城を崩しシェアトップに立ったサムスンが、アップルに先駆け虹彩認証技術を搭載した製品で「模倣品」と言われたこれまでの汚名を晴らせるか注目される。 サムスン電子の高東真(コ・ドンジン)無線事業部長(社長)はこのほど米ニューヨークで開かれた記者懇談会で、「虹彩認証は単純にスマホをロックしたり解除したりするだけではない。アプリとの連動など大きなロードマップを持って動いている」と述べた。 高社長のこの発言はライバルよりも先に虹彩認証を商用化し広く普及させることで、世界スマホ市場の「メーンストリーム」で主導権を握る意思を強調したものだ。 サムスンはかつてアップルに追いつこうと必死になっていた時代があった。 アップル創業者のスティーブ・ジョブス氏は5年前、サムスンをはじめとするライバルは「コピーキャット(模造)」だと卑下した。独創性を打ち出せず、まねばかりしているという指摘だ。 その後、スマホ市場における勢力図は徐々に変化していった。 製品性能が底上げされ、これといった革新が見られなくなり、華為技術(ファーウェイ)や小米科技(シャオミ)などの中国新興メーカーが急成長した。 サムスンは米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載するメーカーのけん引役としてこの変化を新たな飛躍の土台とした。 ギャラクシーノート7の虹彩認証はこうした流れの中で生まれた果敢な試みだ。 サムスンが未来のスマホの方向性を自らが決め開拓していくという思いが込められている。 ただ、海外メディアの反応はあまり肯定的ではない。単に虹彩認証の速度や環境による正確さを批判するレベルを超えた厳しい指摘が出ている。 英ミラー紙は「従来のパスワードはハッキングされれば修正するだけでよいが、虹彩認証は(修正が不可能で)生涯問題になる」とする専門家の分析を引用。その上で、スマホがむしろユーザーを新たな危険にさらすと懸念を示した。 欧米メディアでの否定的な反応には、アップルと肩を並べるサムスンをけん制する意図があるとみられる。 ただ、最も重要なのはユーザーの反応だ。 サムスンは前作のギャラクシーノート5より販売台数は伸びると予想している。 IT専門情報サイトのドロイドライフがこのほどオンラインアンケートでギャラクシーノート7を購入する意向があるか尋ねたところ、4日午後4時現在、9692人の回答者のうち58%が「ない」、23%が「ある」、19%が「未定」と答えた。 業界関係者は5日、多様な虹彩認証関連アプリがいち早く登場しユーザーが虹彩認証を負担に感じなければ勝算はあると指摘。また、「ライバルはギャラクシーノート7の勝敗によって次期スマホの方向性を決めるだろう」と見通した。
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