【ニューヨーク聯合ニュース】北朝鮮が3日(日本時間)に中距離弾道ミサイル「ノドン」とみられるミサイル2発を発射したことを受け、国連安全保障理事会は同日午後(米東部時間)、緊急会合を開き、対応策を議論した。 韓国や米国、日本の要請で開かれた会合では北朝鮮の度重なる挑発行為を非難したもようだ。だが、非難声明は採択されなかった。 安保理はこれまで北朝鮮のミサイル発射を受け、報道機関向け声明を採択するなど迅速に対応してきたが、7月の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)発射と弾道ミサイル発射の2件については公式な対応をしていない。 韓国と米国、日本の国連大使は会合後、共同記者会見を行い、北朝鮮の挑発を強く非難した。 韓国の呉俊(オ・ジュン)大使は「北はミサイル技術を改良しようとする体系的かつ包括的な目的を持って発射をしている」と述べた。その上で、「核の不拡散体制に対する重大な挑戦であり、域内の安全保障への明白な脅威」として、国際社会の一致した対応を呼びかけた。 米国のパワー大使は北朝鮮のミサイル発射実験は「脅威能力を高める狙い」などと批判し、安保理の強力かつ迅速な対応の必要性を強調した。 別所浩郎駐大使は北朝鮮がこの日発射したミサイルのうち1発が自国の排他的経済水域(EEZ)に落下したことを強く批判した。 米国は近く、北朝鮮を非難する安保理声明の草案を配布するとみられる。ただ、北朝鮮の友好国の中国が同意するかは未知数だ。 国連では米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の在韓米軍への配備決定に常任理事国の中国が強く反発しており、安保理の共同対応が困難になったとの見方も出ている。 韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮は3日午前7時50分ごろ、南西部の黄海南道・殷栗一帯から東海に向け中距離弾道ミサイル「ノドン」と推定されるミサイル2発を発射した。うち1発は発射直後に爆発したが、1発は約1000キロ飛行し、秋田県男鹿半島沖西約250キロの日本のEEZに落下した。 安保理が北朝鮮のミサイル発射後すぐに緊急会合を開いたのは、日本のEEZに落下したことを厳重に受け止めているためとみられる。
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