29日、会談で習主席(右)と握手を交わす黄氏(国務総理室提供)=(聯合ニュース)
29日、会談で習主席(右)と握手を交わす黄氏(国務総理室提供)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の黄教安(ファン・ギョアン)首相が30日、5日間の中国訪問を終え帰国した。 黄首相は26、27の両日に天津で開かれ世界経済フォーラム主催の夏季ダボス会議に出席。「第4次産業革命と韓国の対応」をテーマに行われた特別セッションで、韓国政府の政策を紹介したほか、英国の欧州連合(EU)離脱問題が世界経済に与える影響に備え、事前に対応するとの考えを明らかにした。 28日には北京の人民大会堂で李克強首相と会談し、中国漁船の違法操業により韓国の漁業に深刻な被害が出ていることを説明した上で、違法漁船を取り締まるよう強く求めた。これに対して李首相は韓国と協力して指導、取り締まりを強化すると明らかにした。 また英国のEU離脱問題に対応するために緊密に協力する一方、両国の自由貿易協定(FTA)を円滑に履行するために共に努力することで一致した。 29日には約40分間、習近平国家主席と会談した。習主席は会談で、「北朝鮮の核保有に断固反対する」と述べ、「中国は安保理決議を厳格に履行している」と説明した。これに対し、黄首相は中国側の対応を高く評価した上で、「北の思惑を変化させるためには安保理決議の履行と圧力を続けなければならない」と強調した。 また前日の李克強首相との会談に続き、習主席とも中国漁船の違法操業問題について議論した。黄首相は「改善されているが、依然として違法操業問題は深刻だ。問題解決のため、関心を持って解決することを期待する」と要請した。 29日から30日にかけては韓国の首脳級要人として初めて遼寧省・瀋陽を訪問した。遼寧省は北朝鮮と国境を接する東北3省の一つ。朝鮮族(韓国系中国人)が密集して暮らす地域で、韓国内での朝鮮族問題や北朝鮮との関係のため韓国の首脳級要人はこれまで訪問したことがなかった。 黄首相は瀋陽の韓国食堂で韓国系住民らと昼食懇談会を行った。また遼寧省トップの李希・党委員会書記と会談し、初代韓国統監の伊藤博文を暗殺した朝鮮の独立運動家、安重根(アン・ジュングン)の遺骨発掘について協力することで合意した。安重根の遺骨は死刑が執行された遼寧省・大連の旅順監獄付近に埋葬されているとみられるが、その正確な位置はまだ分かっていない。
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