北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞が公開した「火星10」の発射の様子=23日、ソウル(聯合ニュース)≪韓国国内でのみ使用。転載・転用禁止≫
北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞が公開した「火星10」の発射の様子=23日、ソウル(聯合ニュース)≪韓国国内でのみ使用。転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮は23日、中距離弾道ミサイル「ムスダン」とみられる中長距離戦略弾道ロケット「火星10」の発射に成功したとして、同ミサイルの最高高度と射程を詳しく公開した。 朝鮮中央通信は「弾道ロケットは予定飛行軌道に沿って最大頂点高度1413.6キロまで上昇飛行し、400キロ前方の予定されていた目標水域に正確に着弾した」と報じた。 北朝鮮が弾道ミサイル発射の事実を報道し、最高高度まで詳細に明らかにしたのは今回が初めて。 韓国の軍事専門家は発射成功に対する自信の表れだと指摘した上で、北朝鮮の主張通りムスダンが1413.6キロまで上昇したとすれば、射程3000~4000キロのムスダンに必要なエンジン出力が得られたことになると分析した。 今回は通常の角度(45度)より高い角度で発射したため射程が400キロにとどまっただけで、この程度の出力であれば通常角度で発射した場合、射程3000キロ以上を記録していた可能性がある。 このため、北朝鮮がこれまで4回のムスダン発射失敗で欠陥の原因を突き止め改善したのではないかという見方が強まっている。 過去4回の失敗のうち3回はミサイルが空中爆発したが、これはエンジンに問題があった可能性が高い。 エンジンには燃料タンクにつながる複数のノズルがあり、このうち一つで欠陥が発生し燃料や酸化剤が流出し爆発したのではないかという指摘が出ていた。 ただ、ムスダンのエンジンが安定したものかどうかは時間をかけて見極める必要があるという意見もある。 22日に発射された1発目のミサイルは150キロ飛行したものの途中で空中爆発したとみられるためだ。 欠陥が完全に改善されたのであれば、2回とも成功していたはずだ。 そのため、北朝鮮がエンジンの安定や大気圏再突入技術の検証のため、ムスダンを新たに発射する可能性も排除できない。
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