【パリ聯合ニュース】フランスを訪問している韓国の韓民求(ハン・ミング)国防部長官は現地時間の15日、フランスのルドリアン国防相と会談した。両国の国防相会談は約9年ぶり。韓国国防部によると、両氏は北朝鮮の4回目核実験に伴う国連安全保障理事会の制裁決議や大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)、国連平和維持活動(PKO)のほかサイバー安保、防衛産業などの戦略的国防協力強化策を集中的に話し合った。 両氏は北朝鮮の核とミサイルによる脅威が深刻だとの認識を共有し、連携策を模索することで一致。3月に採択された国連安保理の北朝鮮制裁と個別制裁措置について共同で検討することで合意した。 国連安保理の常任理事国であるフランスは、安保理の北朝鮮制裁決議の採択と欧州連合(EU)の追加的な対北朝鮮制裁案の策定で主導的な役割を果たしてきたため、今後も北朝鮮に圧力を加える措置に協力していくとみられる。 韓国とフランスとのPSI訓練を拡大することについても議論された。フランス艦艇は2013年から定期的に韓国を訪問しており、そうした機会を活用してPSI訓練の回数を増やし水準を高めることで両国は合意した。 PKOをめぐっては、韓仏相互軍需支援協定の締結を推進することになった。韓国は既に16カ国とこの協定を締結している。 両国はそれぞれが主催する安保フォーラムなどにサイバー安保分野の専門家を派遣し合い、協力を模索することでも一致した。 韓国政府は毎年開催している「ソウル安保対話」にサイバー安保に特化した会議を設け、この会議にフランス軍の専門家を派遣してもらうことを提案すると予想される。 また、両国は今月中に防衛産業・軍需協力了解覚書(MOU)を改定し、締結することになった。柱は合意内容を履行する権限を韓国国防部次官から防衛事業庁長に変更することだ。兵器導入分野の責任者である防衛事業庁長に権限が変更されれば、実質的な協力体系が構築され協力の水準や内容もより具体化する見通しだ。 ほかに、フランス軍が韓国内での軍事訓練の参加を増やすことでも一致した。ここには韓米軍事演習も含まれる。現在フランスは韓米合同軍事演習の「キーリゾルブ」と「乙支フリーダムガーディアン」(UFG)にオブサーバーとして参加している。 フランス軍は韓国軍の個別訓練には参加しないが、参観団を派遣するとみられる。フランス側も北大西洋条約機構(NATO)の訓練などへの韓国軍の参加を希望しているとされる。 防衛産業協力については、防衛産業分野で共同開発を行い、完成品のマーケティングを共に推進することで一致した。 ほかに2007年から09年にかけて3回開催された後に中断した「国防戦略対話」の再開を年内に目指す。 韓国国防部の関係者は今回の国防相会談について、昨年11月の両国の行動計画と今月初めの首脳会談で採択した国交樹立130年記念共同宣言に基づく形で両国間の戦略的国防協力を模索する意味ある契機になったと評価している。 韓長官は会談前にフランス軍の朝鮮戦争参戦碑に献花した。
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