【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の対韓国政策を総括し昨年末に死去した金養建(キム・ヤンゴン)朝鮮労働党書記(統一戦線部長)の後任として統一戦線部長と対南(韓国)担当書記に任命された金英哲(キム・ヨンチョル)氏が従来の役職である偵察総局長も兼務しているのではないかという見方が出ている。北朝鮮の事情に精通した消息筋が31日、伝えた。 同消息筋は「統一戦線部と偵察総局はいずれも対南業務を遂行するため兼任できる」と説明した。 また別の消息筋も「今の北の状況では対南工作を行う偵察総局の役割が重要なため、そのトップのポストを空席にしておくはずはない」と指摘した。 北朝鮮は2009年2月、韓国と海外に対する工作業務を統括するため人民武力部傘下にあった偵察局と党傘下の作戦部、35号室の3機関を統合し偵察総局を新設。軍の強硬派として知られる金英哲氏を局長に任命した。 偵察総局は編成上、総参謀部の機関だが最高指導者に直接報告できる体制で運営されている。 金英哲氏は偵察総局長に任命されてから、10年の韓国海軍哨戒艦「天安」撃沈事件や延坪島砲撃事件、14年のソニー米映画子会社へのサイバー攻撃、15年の非武装地帯(DMZ)での地雷爆発事件などに関わったとされる。 偵察総局は北朝鮮の4回目の核実験と事実上の長距離弾道ミサイル発射をめぐり今月2日に採択された国連安全保障理事会の北朝鮮制裁決議により制裁対象に含まれたほか、金英哲氏は同8日に韓国政府が発表した独自制裁の対象に含まれている。 最近、北朝鮮による軍事挑発や韓国への非難が相次いでいるのも金英哲氏が統一戦線部長と対南担当書記に加え偵察総局長まで兼務しているためだとする分析もある。 ただ、金英哲氏が偵察総局長を兼務しているとしても後任が決まるまでの一時的な措置だとする見方もある。 sjp@yna.co.kr
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