韓国の姦通罪が62年ぶりに廃止された。これにより、韓国における離婚問題に大きな変化が起こっている。
韓国の姦通罪が62年ぶりに廃止された。これにより、韓国における離婚問題に大きな変化が起こっている。
男性会社員A氏が、妻の浮気の事実を知った時点で、妻はすでに不倫相手である会社同僚の家で事実上、同居までしていた。妻の後を追い、不倫相手の自宅を突き止めたA氏は、妻と不倫相手が一緒にいる現場を目撃したが、彼らは予想外の反応をみせた。妻はA氏に対し「この家から出ていかなければ、警察を呼ぶ」と叫び、不倫相手に罵声を浴びせる夫A氏の前を塞いだ。妻の態度に失望したA氏は結局、妻へ”離婚”を要求したが、妻は「慰謝料を一銭も受け取らないと約束する場合、協議離婚にしてあげる」と”開き直り”の態度をとったのだ。

 これは、韓国で実際に発生したケースだ。結局、姦通罪の廃止により刑事処罰調査ができないA氏は協議離婚を諦め、現在は”長い長い”離婚訴訟を進行中だ。

 これまで様々な意見が出された韓国の姦通罪が、62年ぶりに廃止された。憲法裁判所はことし2月、姦通罪を規定した刑法第241条について、違憲決定を下したのだ。

 姦通罪の違憲決定によって、1770人が姦通容疑を受けている捜査や裁判を免れるなど、離婚問題に大きな変化が起きた。また、配偶者の不倫が刑事事件の対象とならないことで、不倫を犯した配偶者の態度と証拠を収集する方法が変わるなど、韓国の”離婚文化”もことし大きく変わっている。

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