会見する黄・社会副首相兼教育部長官=12日、ソウル(聯合ニュース)
会見する黄・社会副首相兼教育部長官=12日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の黄祐呂(ファン・ウヨ)社会副首相兼教育部長官は12日、中学・高校の韓国史教科書について、これまでの検定制を取りやめ、政府がつくる「国定教科書」に変更する方針を発表した。 黄氏は「国民が心配する理念の偏りを払拭(ふっしょく)し、未来の主役である青少年が正しい国家観とバランスの取れた歴史認識を育むことができるよう憲法精神と客観的事実に立脚した教科書をつくる」と述べた。 国定教科書への変更を決定した理由について、「政府が直接、歴史的事実に関する誤りを正し、歴史教科書の理念的偏向性による社会的論争を終息させるため避けられない選択だった」と説明した。 国定教科書の方向性については「古代から現代に至るわが国の歴史を、検証された史料に基づき正確に記述する」との方針を示した。 韓国では朴正煕(パク・チョンヒ)政権時代の1974年から国定歴史教科書が使われてきたが、金大中(キム・デジュン)政権の2002年に検・認定制度が一部導入されたことを機に複数の出版社が教科書を作成するようになった。11年には完全に検定制に移行した。 歴史教科書については、与党セヌリ党などから「中・高校の教科書には左派的な反韓国史観が書かれている」などとの声があがり、国定教科書の復活が進められてきた。 一方、野党や教育界、市民団体の一部は国定教科書の復活に強く反発。最大野党・新政治民主連合の文在寅(ムン・ジェイン)代表はこのほど、「朴正煕政権時代を含めた過去の独裁政権を美化しようとしている」などと述べている。 hjc@yna.co.kr
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