【ソウル聯合ニュース】約120カ国・地域から約8700人の軍人が唯一の分断国家である韓国に集まり、平和を追求するスポーツの祭典が開催される。 韓国中部の慶尚北道聞慶市で来月2~11日に開かれる「世界軍人体育大会」は4年に一度開かれ、今年で6回目を迎える。韓国で同大会が開催されるのは今回が初めて。 開会・閉会式が行われる同市と、慶尚北道の浦項、金泉、安東、栄州、栄川、尚州、醴泉の計8都市でバスケットボールやサッカー、ゴルフ、柔道など19競技のほか、障害物競走、パラシュート降下など五つの軍事種目が行われる。 大会のエンブレムには、韓国の神話に登場する伝説の鳥「三足鳥」が採用された。マスコットの「ヘラオン」(男)と「ヘラオニ」(女)は三足鳥をモチーフにした。 ◇低コストで最大の効果目指す 同大会の特徴は、開催都市に大きな負担を強いる通常の国際スポーツイベントとは違い、費用を抑えながらも最大の効果を目標にすることにある。 大会の生産誘発効果は3115億ウォン(約311億5000万円)、付加価値誘発効果は1542億ウォンに達する。雇用誘発効果は2855人。 唯一の分断国でスポーツを通じ全世界の軍人が平和の尊さを実感できる点も意義深い。 組織委員会は選手が滞在する宿泊施設を造成する代わりに、既存の施設を利用しコスト削減に努めた。 関係者などを含む約9000人を収容するため、栄川の士官学校に2500人、槐山の陸軍学生軍事学校に4500人、聞慶地域に約2000人を収容する。 聞慶では移動式宿舎350棟を設置する。コストは34億ウォンで、アパートを建設する場合の約24分の1に抑えられるという。 ◇見どころも多い軍人スポーツの祭典 見どころの一つは、19競技のほかに行われる五つの軍事種目だ。 陸海空軍の特性を生かした陸軍5種、海軍5種、空軍5種をはじめ、侵入作戦を想定したパラシュート降下や読図を用いたオリエンテーリングが注目を集める。 10月2日の開会式には参加国の軍人らが自国の軍服を着て登場するため、普段はなかなか見ることができない各国の軍服が勢ぞろいする光景が見られる。 開会式の文化イベントのテーマは「一つになる」だ。 聖火は慶州の吐含山で採火された「友情の火」と、非武装地帯(DMZ)に近い臨津閣で採火されDMZ沿いを通ってきた「平和の火」が一つになり聞慶に到着する。 ◇「私が韓国軍代表だ!」 今大会で総合3位を目標に掲げる韓国からは、兵役中のスポーツ選手も参加する。 サッカー韓国代表FWの李庭協(イ・ジョンヒョプ)兵長や4月に韓国プロゴルフ(KPGA)ツアーで軍人として初めて優勝したホ・インフェ一等兵が出場する。 また、昨年の仁川アジア大会射撃女子の50メートルライフル伏射団体で金メダルを獲得した陰ビッナ(ウム・ビッナ)中士、女子サッカー代表のクォン・ハヌルも出場する。 sjp@yna.co.kr
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