韓国IKEAが顧客からの返品家具を再販売していることで、韓国国内の家具業界からひんしゅくを買っている。(提供:news1)
韓国IKEAが顧客からの返品家具を再販売していることで、韓国国内の家具業界からひんしゅくを買っている。(提供:news1)
韓国IKEAが顧客からの返品家具を再販売していることで、韓国国内の家具業界からひんしゅくを買っている。これまで返品された家具を廃棄処理してきた国内の家具業者と違い、IKEAのこのような態度は、販売評価の極大化を狙った“高度の商売術”と指摘されている。

 7日、IKEAによると、IKEA光明(クァンミョン)店の1階に“安売りコーナー”を設けているという。ここには軽い傷などがある生活用品が30~50%割引された価格で販売されている。

 さらに顧客が返品した家具もこのコーナーで販売されているのだ。多くの顧客が組み立ての途中で失敗したり、または心変わりしたりしたなどの理由で売り場に戻ってきた製品だ。

 一部消費者は、低価格で購入することができるという理由で“安売りコーナー”に対して肯定的な反応を見せている。あるポータルサイトが運営するいくつかのブログには、安売りコーナーについてIKEAの家具を安く購入できる方法だと紹介されている。

 しかし家具業界は、これまでしてこなかった“奇形的”ともいえる販売方法だという点で不満にあふれた雰囲気だ。

 業界関係者は「一部の代理店で傷がついたものを販売するケースもあるが、返品された家具は全て廃棄するのが原則だ」と述べた。

 特にIKEAの安売りコーナーは、家具業界はもちろん国内の大型スーパーの営業方法に投げた一種の警告と見ている。

 他の関係者は「IKEAは製品に対して“無条件に払い戻しする”という原則を立てた企業だ。アメリカの大型スーパーと同じく返品を一種の“クーポン”という概念だと思っているようだ」と述べた。

 続けて「安売りコーナーは顧客に返品することを何とも思わなくさせてしまう。また店舗側は返品に来た顧客が、売り場に来たついでに別の商品を購入するのを狙っている」と語った。

 実際にIKEAでは、顧客が売り場に来て返品しなければならない。IKEAは顧客に返品費用を甘受し、売り場で別の製品を買う可能性に賭けているというのだ。

 業界では安売りコーナーとともに“IKEA効果”を憂慮している。IKEA効果は、消費者が自らIKEAの家具を組み立てた後、完成した製品に対して過大評価しようとする傾向があるという意味だ。

 IKEA効果はこれまでの家具会社が提供してきたサービスの魅力を半減させる可能性があるという。

 主要家具メーカーは、家具に問題があれば自ら責任を負う。これは、製造・販売・配送・組み立ての一切を任されているので、責任の所在が明確だからだ。家具メーカーはこの点をIKEAと差別化した戦略だと強調している。

 IKEAはCJ大韓通運などを通じて宅配及び組み立てサービスを行う計画だ。

 ただIKEAは家具の組み立て失敗に対して、品質保証をしない。すなわち、CJ大韓通運がIKEAの家具を組み立てていて失敗したら、IKEAが品質保証をしなくていいということだ。

 IKEAとCJ大韓通運は、組み立ての失敗に対する責任の所在を明確に区分しなかった。業界ではIKEAが責任関係を区分する必要性を感じられないのだと見ている。

 業界関係者は「IKEA効果の恐ろしい点は、顧客が組み立て途中に失敗したら自分自身に責任を感じてしまうところだ。組み立てという短所にもかかわらず、IKEAに対する消費者の不満が予想より多くない理由がそこにある」と述べた。



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