重量挙げ女子75キロ級で金メダルを獲得したキム・ウンジュ=25日、仁川(聯合ニュース)
重量挙げ女子75キロ級で金メダルを獲得したキム・ウンジュ=25日、仁川(聯合ニュース)
【仁川聯合ニュース】韓国・仁川で開催されているアジア大会で善戦している北朝鮮のスポーツ政策に注目が集まっている。北朝鮮の選手はメダル獲得後の記者会見で、善戦の秘訣(ひけつ)について、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の「配慮と愛」のお陰と表現する。金第1書記の後押しの下、独自の強化システムがうまく機能しているようだ。 重量挙げで4個の金メダルを獲得した北朝鮮のチェ・ノンギュンコーチは28日、同国の選手がジャークに強い理由について、「朝鮮民族は下半身の力がやや強い」と異色のコメントを出して注目されたが、納得できる答えではなかった。 北朝鮮のスポーツ政策について調べると、国家的な投資が体系的に行われていることが分かる。特にそれぞれの省と中央機関が担当の競技を支援するのが特徴だ。 朝鮮中央通信は5月、「(北)朝鮮の省、中央機関におけるスポーツ後援事業が成功している」とした上で、具体的な事例を紹介した。 外務省はバスケットボールをサポート。貿易の決済を行う朝鮮大聖銀行はハンドボール選手に支援を行っている。北朝鮮外務省は米プロバスケットボールNBAの元スター選手、デニス・ロッドマン氏を北朝鮮に招くことに成功した。 また同通信は昨年10月、建設建材工業省(マラソン)、朝鮮民族保険総会社(卓球)、人民奉仕総局(重量挙げ)がスポーツ競技のサポートを良好に行っていると紹介した。 北朝鮮の省と中央機関は、サポートする競技が国内外の大会で成果を出せるよう激しく競争しており、このような流れは金正恩体制で強まったという。財界人や政治家が競技団体のトップを引き受け、その競技を支援する韓国とは異なる方式だ。 また、北朝鮮の高官はそれぞれの競技団体に所属し、その競技の発展を後押ししている。 例えば今大会で来韓した北朝鮮オリンピック委員会副委員長の孫光浩(ソン・グァンホ)氏はサッカーの元国家代表選手で、朝鮮サッカー協会副委員長を務めている。 孫氏は北朝鮮オリンピック委員会委員長で体育相のキム・ヨンフン氏とともにアジア大会のサッカー競技を観戦した。 金正恩体制になってスタートした国家体育指導委員会はスポーツ政策を統括する。朝鮮労働党書記の崔竜海(チェ・リョンヘ)氏が委員長を務めるなど、党、軍、内閣の高官により構成されている。 北朝鮮の軍や機関は多様なスポーツ団を組織し、運営している。 軍所属の4・25体育団が最も有名で、今大会で金メダルを獲得したキム・ウングク(重量挙げ)が所属している。  また同じく金メダリストのキム・ウンジュ(重量挙げ)、キム・ウンヒャン(器械体操)は鉄道省が運営する機関車体育団に所属し、ホン・ウンジョン(器械体操)は平壌市体育団に所属している。 yugiri@yna.co.kr
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