メーンプレスセンターを訪れた北朝鮮記者団=12日、仁川(聯合ニュース)
メーンプレスセンターを訪れた北朝鮮記者団=12日、仁川(聯合ニュース)
【仁川聯合ニュース】韓国・仁川で19日に開幕するアジア大会の取材のため韓国入りした北朝鮮の記者団が、他国の記者と共にメディア村に宿泊したり、外国人に混じって食事をしたりと、これまでと全く違う行動を取っており、その背景に関心が集まっている。
 北朝鮮の記者11人は11日、選手団の先発隊と共に仁川を訪れ、6日にわたり選手村近くのメディア村に滞在している。
 北朝鮮の記者団が国際総合スポーツ大会で他国の記者と一緒にメディア村に滞在するのは、極めて異例のことだ。
 北朝鮮が韓国に選手団を派遣した2002年の釜山アジア大会と03年の大邱ユニバーシアードの際はメディア村がなく、今回と比較することはできないが、外国で開催される大会で北朝鮮の記者団が公式の記者用宿泊所に泊まったケースは少なく、大抵は選手団と一緒に泊まるか、別の宿泊所に滞在していた。だが、今回はメディア村の、しかも韓国人記者と同じ棟に宿泊しているとあり、注目を集めている。
 また、食堂でも一つのテーブルに固まって座り、外国人記者との接触を最小限に抑えていた以前とは異なり、各自が好きな場所に座り、外国の記者に混じって食事をした。
 北朝鮮の記者団は、仁川入りした翌日の12日にはメーンプレスセンターを訪れた。記者らは朝鮮中央通信、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)機関紙の朝鮮新報、北朝鮮の対韓国窓口機関・祖国平和統一委員会の韓国向け宣伝サイト「わが民族同士」など、韓国国内で利用できないサイトに接続できないことを韓国取材陣の前で確認し、「予想していた通りだ」などと語ってみせた。
 15日午後11時すぎには、一般の飲食店で晩酌した後、部屋に戻る北朝鮮記者らの姿がメディア村付近で目撃された。記者らは居合わせた市民に手を振り、あいさつもしたという。
 記者団だけでなく選手団も、最近の国際大会に比べ積極的な様子を見せている。トレーニングは非公開で行っているものの、バスでの移動時に韓国のマスコミの質問に短く答えるなどしている。
 李明博(イ・ミョンバク)政権発足後の2008年に開催された北京五輪以降、国際総合スポーツ大会での北朝鮮選手らの韓国取材陣に対する態度が目に見えて冷ややかになったと指摘されていたが、今回は全く異なる様子を見せており、関心を集めている。


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