【ソウル聯合ニュース】韓国銀行(中央銀行)が27日発表した「2013年北朝鮮経済成長率推定結果」によると、北朝鮮の経済は3年連続プラス成長を記録したものの、1人当たりの国民総所得(GNI)は韓国ウォンを基準として137万9000ウォン(約13万8000円)で、韓国の約21分の1に過ぎず、南北間の経済格差はさらに広がった。
 ◇南北間の所得格差拡大 貿易格差は減少
 昨年の北朝鮮の名目GNIは33兆8000億ウォンと推定された。韓国(1441兆1000億ウォン)との格差は42.6倍となった。前年(41.6倍)より差が大きくなった。
 北朝鮮の1人当たりGNIは137万9000ウォン。韓国(2869万5000ウォン)との格差は20.8倍で、2012年(20.3倍)より差が広がった。
 対外貿易規模の格差は縮小した。昨年韓国の対外貿易規模は0.7%増だったが、北朝鮮の対外貿易規模(南北間貿易を除く商品輸出入基準)は73億4000万ドル(約7445億円)で7.8%増加した。 
 北朝鮮の輸出(32億2000万ドル)は鉱物(14.4%)、繊維類(31.2%)などを中心に11.7%増加した。輸入(41億3000万ドル)もプラスチック製品(27.5%)、繊維類(20.4%)を中心に5.0%増加した。前年は156.7倍だった対外貿易規模の南北格差は146.5倍に縮まった。
 昨年、南北間の貿易規模は11億4000万ドルで、前年比42.4%減少した。昨年4月から9月にかけて開城工業団地の稼動が中断した影響が出た。
 南北間の貿易は、開城工業団地を通じたものが全体の99.7%を占めた。
 北朝鮮への搬出は電機電子製品(マイナス46.6%)、繊維類(マイナス41.1%)を中心に前年比42.0%減となり、韓国への搬入は繊維類(マイナス45.2%)、電機電子製品(マイナス42.7%)など、平均で42.7%減少した。 
 ◇北朝鮮経済1.1%成長 農作物・鉱物がけん引
 昨年、北朝鮮の実質国内総生産(GDP)を基準とした成長率は1.1%と推定された。
 2011年の0.8%、2012年の1.3%に続き、3年連続成長した。北朝鮮は2009年(マイナス0.9%)、2010年(同0.5%)はマイナス成長だった。 
 韓国銀行は昨年北朝鮮の経済が成長したのは、作況が良く農産物の生産が増え、石炭や鉄鉱石など鉱物資源の生産が拡大したのが主な理由と説明した。
 産業別でみると、名目GDPの22.4%を占める農林漁業の生産が1.9%増加した。畜産業生産は減った。鉱業(GDPの13.6%)生産も石炭と鉄鉱石の増産により2.1%増加した。
 製造業(GDPの22.1%)生産は1.1%増えた。軽工業は食料品や繊維・衣服、靴を中心に1.4%増え、重化学工業は石油および石炭、金属製品を中心に1.0%増加した。 
 電気ガス水道業(GDPの4.1%)も水力および火力発電の拡大により2.3%増加した。サービス業(GDPの30.0%)は0.3%増えた。政府サービス(0.3%)、輸送および通信(0.7%)などは増えたが、卸小売と飲食・宿泊は変化がなかった。建設業(GDPの7.8%)は道路舗装をはじめとする土木建設が減り、1.0%減少した。

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