【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の朝鮮中央通信は27日、軍事境界線のある板門店で米軍が敵対行為をしているとし、北側の板門店警備責任者がこれを中断するよう求めたと報じた。
 同通信によると、板門店の警備責任者は26日、「朝鮮人民軍新聞社」記者に対し、米軍側が板門店区域で常に北朝鮮を刺激する挑発行為を行っていると述べた。米軍が軍事境界線で拡声器を用い「通知文」を一方的に読み上げているという。
 また板門店の会議場周辺に鉄塔の監視台を設置し、北朝鮮側を監視、偵察していると指摘。米軍が3段になった監視台のエレベーターなどで偵察行為をしていると非難した。
 同警備責任者は「相手を刺激して板門店情勢を激化させるすべての敵対的行為を直ちにやめるよう米軍側に警告する」と述べた。
 北朝鮮による米軍の非難は、板門店における在韓国連軍司令部との意思疎通が進まないことや冷え込んだ米国との関係を反映したものとみられる。
 北朝鮮は昨年3月、韓米合同軍事演習などに反発し、休戦協定白紙化や板門店代表部の活動停止などを宣言。このため国連軍司令部は電話、ファクシミリの代わりに拡声器で北朝鮮に立場を伝えている。
 韓国政府当局者は「板門店で北との連絡チャンネルが途絶えたため、(国連軍司令部は)北に伝えることがあれば、すべて拡声器で行っていると理解している」とコメントした。

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