朴大統領「国民に申し訳ない」　旅客船沈没で謝罪

【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵（パク・クネ）大統領は29日の閣議で、旅客船「セウォル号」沈没事故について正式に謝罪した。
　朴大統領は同日午前、ソウル近郊、安山市内の花郎遊園地に設けられた旅客船沈没事故の犠牲者を追悼する政府の合同焼香所を訪問後、青瓦台（大統領府）で閣議を開き、「事故を予防できず、初動対応と収拾が不十分だったことについて、なんとおわびすれば慰めになるか。多くの尊い命が犠牲になり、国民に申し訳なく思う。心が重い」と謝罪した。
　朴大統領は事故収束後に再発防止策を設けてから、あらためて国民への謝罪や立場を表明するとみられる。
　朴大統領は過去から続いてきた悪習や間違った慣行を正すための努力を政権初期に強化すべきだったと反省した上で、「今度は必ず間違いを正し、大韓民国の枠を立て直すことで国民からの信頼を回復し、安心して暮らせる国をつくる道に踏み出す」と述べ、「国家改造」レベルの大々的な刷新の実施を予告した。
　これに関連し朴大統領は、大型事故における指揮系統の混乱を避けるため国務総理室が管轄・指揮する「国家安全処」（仮称）を新設する方針を示し、政府組織改編案を策定し国会との論議を始めるよう指示した。
　このほか、同事故発生後に明るみに出た不正や政府と関連業界の癒着などの根絶に向けて関連制度を根本的に刷新し、天下りを禁じるなど公職分野の改革を強力に推進する方針も明確にした。