【ソウル聯合ニュース】韓国の検察当局は28日、ソウル市職員の北朝鮮スパイ疑惑に関する裁判をめぐり、裁判所に証拠として提出した同職員の中国出入国管理記録などの文書偽造に関与したとして、情報機関の国家情報院(国情院)の課長と協力者を起訴する方針を固めた。
 検察は国情院が証拠偽造に組織的に関与した疑いについても捜査を続ける。4月初旬にも捜査結果を発表する予定だ。
 元北朝鮮脱出住民(脱北者)のソウル市職員は韓国に住む脱北者約200人の情報を北朝鮮に渡したとして、昨年2月、国家保安法および旅券法違反罪で起訴された。同年8月の一審判決では無罪が言い渡された。控訴した検察は被告が北朝鮮から指令を受けるため中国を経由して北朝鮮入りしたことを示す証拠として、国情院から受けた中国当局の出入国管理記録など3件を高裁に提出した。だが、文書はいずれも偽造されたものであることが判明。検察は今月、協力者と課長をそれぞれ逮捕し、27日に証拠を撤回した。

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