さらに「韓国は米国や欧州連合(EU)、東南アジア諸国とすでに自由貿易協定(FTA)を締結し、中国ともFTA交渉を進めている」とした上で、「スイスの中小企業がこの巨大な市場に進出するために韓国は良い橋頭堡(ほ)になる」として、積極的な対韓投資を要請した。
朴大統領は「韓国やスイスのように天然資源がない国では、創造力と革新が最適な成長動力」と強調し、「創造経済」を媒介とした二国間協力を提案した。創造経済は産業と産業、文化と産業を融合させ付加価値、雇用、成長動力を生み出すことを目指す韓国の経済政策。
また「スイスは火星探査船に使われるモーターを生産し、世界中で使われるボールペンのボールの90%を作るほど精密機械や化学、医薬品、農業など分野で世界的な技術力を誇っている。韓国も全世界の携帯電話市場の3分の1、船舶の36%、LCD(液晶パネル)モニターの44%を占めるなど競争力を持っている。このような両国の強みと創造力が融合すれば新しい成長動力が誕生する」と述べた。それとともに「今回の訪問を機に多様な協力事業が具体化され、それぞれ異なるアイデアと文化、技術と産業が出会う創造的融合が表面化することを期待する」と伝えた。
この日のフォーラムにはスイスのブルカルテール大統領や駐韓スイス大使などスイス政府関係者をはじめ、経済連合エコノミースイス会長、ABBグループやチューリッヒ保険グループなどスイスに本社を置く多国籍企業の関係者と、韓国側から許昌秀(ホ・チャンス)全国経済人連合会(全経連)会長や韓悳洙(ハン・ドクス)韓国貿易協会会長などによる経済使節団など約130人が参加した。
今回の首脳会談に同行した韓国側の経済使節団はこの日のフォーラムを契機とし、人材養成協力強化など、2国間協力増進のための関連機関および企業間協力の了解覚書(MOU)9件を締結したと全経連が明らかにした。
全経連の許会長はフォーラムで「スイスの科学技術を重視する革新性と、実用主義の土台になる産学協力のノウハウは韓国のベンチマーキングの対象」とした上で、「スイスの科学技術と韓国のICT(情報通信技術)を基盤とした製造力を結合し、新産業創出と第三国への共同進出で新しい協力パラダイムを作りたい」と述べた。
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