【ソウル聯合ニュース】韓国の未来創造科学部は14日、近ごろ北朝鮮のハッカー組織が安全保障関連機関の幹部にハッキングメールを大量に送信し、重要資料を盗み出そうとしていることが確認されたとし、セキュリティー対策を強化するよう呼び掛けた。
 また、セキュリティーが比較的甘い中小IT(情報技術)企業を狙った北朝鮮のハッキングが、昨年上半期は数件だったが下半期には数十件に増加したと明らかにした。未来創造科学部はハッキングについて、官庁など政府の重要機関に侵入するルートを開拓するのが狙いだと分析している。
 ハッカー組織は外交・統一・国防関連機関の幹部らに対し、業務関係者や知人を装い「行事招待状」などのタイトルでメールを継続的に送信しているという。今年に入ってからは、「新年の対北朝鮮政策」などのタイトルでアンケートに答えるよう求めるメールを送っている。
 昨年12月、北朝鮮は自由貿易協定(FTA)や国防関連の諮問委員、マスコミ関係者ら159人に公務員を装いメールを送りつけた。今年に入ってからは統一・国防関連の12機関の研究員に北朝鮮関連学会の職員をかたりメールを送ったほか、外交・統一・安全保障関連機関の幹部にアンケートへの回答を求めるメール30件を送信した。
 未来創造科学部は、ハッカーらが今後、アンケートを装ったメールなどに不正プログラムを仕込む可能性が高いと指摘している。重要資料の流出や国民への被害を防ぐため、政府機関ITシステムのメンテナンス業者による遠隔操作を禁じるほか、外注業者の出入り管理を強化する方針だ。
 中小IT企業に対しては、不正プログラムへの感染の有無やセキュリティー対策をリアルタイムで点検するよう要請している。

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