【ソウル聯合ニュース】韓国の輸入車市場でドイツ車など欧州車が人気を集め、日本車の苦戦が続いている。
 韓国輸入自動車協会によると、トヨタ自動車の1~9月の販売台数は6027台で、前年同期に比べ24.8%減少し、シェアも8.4%から5.2%に低下した。円安でトヨタ本社の業績が改善したことを背景に、韓国トヨタは5月から思い切った割引キャンペーンを展開してきた。主力の中型セダン「カムリ」の場合は最大300万ウォン(27万7000円)の値引きで、現代自動車の大型車「グレンジャー」と同水準まで下がった。それにもかかわらず、カムリを含む人気モデルの供給が遅れるなどし、販売が伸び悩んだ。相次ぐ新車発売で販売台数が急増した昨年の反動もある。こうした事情を踏まえても、1~9月に輸入車市場全体が20%以上成長したことを踏まえると、トヨタに失速した感があることは否定できない。
 トヨタの高級ブランド「レクサス」の販売はハイブリッド車(HV)を中心に好調で、24.3%増えた。しかし3927台という販売台数は、独BMW(2万5088台)や独メルセデス・ベンツ(1万8584台)に遠く及ばず、輸入車首位だった2006年の勢いはない。
 また、ホンダは1~9月に35.5%増の3913台、日産自動車は40.2%増の2236台を販売した。それぞれ3月ごろから主力モデルを100万~200万ウォン割り引いたことが奏功したとみられる。それでもホンダは、2008年の輸入車首位だったころに比べると後退したといえる。
 日産の高級ブランド「インフィニティ」の販売台数は9.2%減った。リーズナブルな価格設定をしたこともあり、関係者は年末までには前年水準に持ち直すとの見方を示している。
 日本車の苦戦について、ある業界関係者は「2008年のリーマン・ショック後、輸入車に対する需要が低燃費車へと一気に変わったが、日本車はこうした変化についていけなかった。ドイツ車が戦略的に価格を引き下げて競争力を強化した点も、日本車に不利に働いた」と分析した。日本車が韓国で適期に新車を投入できなかったことも顧客離れの一因になったという。
 韓国トヨタ関係者は「ドイツ車の人気が非常に高いため、(トヨタが)相対的に不振にみえるが、内部では目標通りに営業を進めている」と話した。 

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