【ソウル聯合ニュース】安倍晋三首相が先ごろ朴槿恵(パク・クンヘ)大統領との会談の開催に前向きな姿勢を示したことから、韓日首脳会談の実現の可能性が再び注目を集めている。
 安倍首相は26日から27日にかけシンガポールとフィリピンを相次ぎ訪問した際、「(韓国と)対話を通じて関係を着実に発展させたい」などと述べ、韓日首脳会談の実現に期待を示した。
 韓国の外交関係者の間では、先の参院選で大勝した安倍首相が韓中との外交摩擦を避け経済懸案に打ち込むため、両国に融和ジェスチャーを送っているのでは、との見方が出ている。
 こうした状況の中、韓日首脳会談に消極的な姿勢を見せている朴大統領がどう対応するかが関心の的となっている。
 デリケートな事案のためか、青瓦台(大統領府)は今のところこれといった反応を示していない。青瓦台関係者は30日、聯合ニュースの取材に対し「安倍首相が公の場で(会談の開催に)言及しただけに、韓国側でも検討はするが、今の段階では会談をするともしないとも言えない」と語った。
 青瓦台は、8月15日の光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)に日本がどういった歴史認識を示すかを踏まえ、首脳会談の開催を検討する考えのようだ。
 朴大統領は今月10日のマスコミ幹部との昼食会で、日本との首脳会談を排除しているわけではないとしながらも、「日本は今でも独島や慰安婦問題で韓国国民の傷を刺激し続けている。未来志向で進む雰囲気の中で行われなければならない」と述べ、会談は時期尚早との考えを示した。
 一部では、光復節を機に韓日間の歴史問題が再燃しなければ、9月初めにロシア・サンクトペテルブルクで開催される20カ国・地域(G20)首脳会議で韓日の略式首脳会談が行われるとの見方も出ている。

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