新韓銀行の支店=(聯合ニュース)
新韓銀行の支店=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の新韓銀行が、死亡した顧客への貸し付け期限を勝手に延長するなどずさんな業務処理を行い、金融当局に摘発された。
 金融業界は22日までに、韓国金融監督院が先ごろ、新韓銀行が死亡した顧客の貸し付け期限を確認手順を踏まずに一方的に延長処理したとして摘発したと伝えた。死亡者の貸付期限延長が公式に摘発されたのは、事実上、今回が初めて。
 新韓銀行の21の営業店では、2011年1月26日から昨年10月2日まで、ローンを組んでいて死亡した26人に対し、計77億ウォン(約6億8900万円)の融資期限を延長した。
 個人向け融資の期限を延長する場合、顧客と追加の約定書を交わし同意を得なければならない。自動延長追加約定書を交わしていても、顧客に電話で確認し、期限の延長登録をしなければならない。新韓銀行はこうした手順を踏まず、死亡した顧客への貸し付けを延長した。
 同行は単純なミスだと釈明したが、金融監督院は貸し付け延長が確認の手順を踏まずに行われたことを問題視した。
 また、同行が大手銀行の地位を利用し、少なくない利益を得ていたことも判明した。
 同行のある部署が、保険会社と保険契約を結んだあと、代価として計3回にわたり職員の海外研修費用、1億6200万ウォンを保険会社に負担させていた。
 さらに、別の部署は2007年に2億ウォンで購入したゴルフ会員権の予約代行業務を行った際、ゴルフ場利用を希望する元・現職員から1回当たり60万ウォンを受け取り、7350万ウォンの利益を得ていた。この資金は同行頭取の法人カード決済口座に入金され使われていた。
 併せて、顧客のマネーロンダリング(資金洗浄)を放置したことも明らかになった。
 同行は2005年から2009年まで、顧客からの要請で他人名義の口座を五つ開設した。この口座に5回にわたり15億6600万ウォンが入金されたあと、60回に分けて小額の現金または小切手で全額が引き出された。金融監督院はこの事案について、マネーロンダリングの疑いがあるにもかかわらず、当局への報告が遅れたと指摘した。

Copyright 2013(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0