【ソウル聯合ニュース】韓国産業通商資源部は11日、第2次貿易投資振興会議で中国市場進出を中核とした「下半期輸出拡大策」を発表した。
 これまで対中貿易では中間財輸出に集中してきたが、今後は1次製品や消費財などに輸出品目を多角化し、所得水準向上に合わせ拡大する内需市場を集中的に攻略していく方針だ。
 政府は「消費財」「先端部品素材」「中国中西部市場」を「中国3大内需市場」と位置付け、韓国中小・中堅企業の輸出を支援していく考えだ。
 まず、消費者市場進出拡大のため韓国製品を好む現地の流通大手と長期協力体系を構築する一方で、大手スーパーの売り場に「韓国中小企業専用コーナー」を設け韓国の優秀な製品をアピールしていく。
 食品の安全に対する中国消費者の意識が高まっていることを受け、安全な韓国の農・水産物の中国進出を推進していく。
 韓国企業が安価で利用できる大規模物流システムの構築も中長期的課題として検討する。
 先端部品素材市場攻略策としては、韓国中小・中堅企業が中国のグローバル企業と手を組み部品素材供給網の構築支援を政府が行っていくことが示された。
 多重部品素材輸出においては、比重の大半を占める自動車部品の場合、「リアルタイム調達体系(Milk Run、ミルクラン)」の構築が推進される。
 ミルクランは中国完成車メーカーがトレーラーを韓国に送り納品業者を回って必要な部品を受け取る方式。昨年9月に日産自動車が初めて導入し日本で実施している。
 中西部内陸市場進出については、主要省・市別に開発計画およびプロジェクト情報を把握し韓国企業に提供するほか、10月ごろに投資環境調査団を派遣し、政府レベルのネットワーク構築に注力する計画だ。
 中国内陸市場に進出する上で大きな妨げとなる製品の通関・試験認証など非関税障壁を緩和する政府間協力も強化する。
 政府は併せて中国市場を華北(サービス・造船・加工食品)、華東(部品素材)、華南(情報通信・環境)、中西部(スマートシティー・環境改善・省エネ)など四つの圏域に分け各地域の需要に合わせて支援してく。
 米国の量的緩和出口戦略、対イラン貿易制裁などでさらに高まった市場の不確実性に対応するため、さまざまな支援策を盛り込んだ。
 為替変動のリスクが高い輸出企業の負担を軽減するため、為替変動保険の引き受け規模を現在の2兆5000億ウォン(約2208億円)から3兆ウォンに増やす。自動車部品など長期供給契約を結ぶ業種の場合、保険期間を3年から5年に延長する。
 非制裁品目の場合、輸出に支障が出ないよう輸出貨物運送正常化に力を注ぐ方針だ。
 また、官庁別に運営され混乱を招いた類似認証制度を来年までに統廃合する。
 さらに、電子貿易インフラ使用料金制を来年7月までに廃止し、計3万4000社の貿易会社が106億ウォンの費用を削減できるようにする案も盛り込まれた。

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