首脳会談後、記者会見する朴大統領(左)と習主席=27日、北京(聯合ニュース)
首脳会談後、記者会見する朴大統領(左)と習主席=27日、北京(聯合ニュース)
【北京聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は27日午後、北京の人民大会堂で行われた習近平国家主席と首脳会談で、朝鮮半島非核化に共同努力することで合意し、両国の関係強化に向けた「韓中未来ビジョン共同声明」を発表した。
 共同声明には「双方は朝鮮半島の非核化実現および平和と安定維持が共同利益に合致することを確認し、このため共に努力する。国連安保理決議および北朝鮮の核放棄を盛り込んだ2005年の6カ国協議共同声明を含む国際義務と約束が誠実に履行されるべきとの認識で一致した」との内容が盛り込まれた。

 韓国側は北朝鮮の相次ぐ核実験に対し懸念を表明し、いかなる状況でも北朝鮮の核保有を認めないことを強調。韓中は核兵器の開発が朝鮮半島を含む北東アジアおよび世界の平和と安定に対する深刻な脅威になるとの認識で一致した。
 今回の首脳会談は、歴代韓中首脳による原則的な水準の「朝鮮半島非核化関連合意」から一歩踏み出し、北朝鮮の核放棄に向けて共同努力することで一致したことで大きな意味があると言えそうだ。また、北朝鮮制裁を盛り込んだ国連安保理決議をはじめ、核放棄を盛り込んだ2005年の6カ国協議共同声明の誠実な履行を促したことで、北朝鮮に核放棄を強く迫ったとの意味を持つ。
 特に、両首脳は6カ国協議の枠内で二者または多者対話を強化する一方、朝鮮半島非核化実現に向けた6カ国協議再開の環境がつくられるよう積極的に努力すると、共同声明は明示した。
 朴大統領はさらに、自身が掲げる「朝鮮半島信頼プロセス」(対話や人道支援を通じ南北の信頼構築を目指す政策)について習主席に説明した。声明によると、中国側は、朝鮮半島信頼プロセスを歓迎し、南北関係の改善と緊張緩和に向けて韓国側が傾けてきた努力を高く評価した。
 声明は「双方は歴史などの問題で域内諸国間の対立と不信が深まることに懸念を示し、域内の信頼と協力の構築という共同目標の達成に向けて努力することで合意した」とした上で、「中国側は朴大統領が掲げた北東アジア協力構想(非政治的分野から協力を重ねる地域の新たな枠組み)」」について積極的に評価し、原則的に支持する立場を表明した」とした。
 両首脳は両国間の戦略的協力パートナー関係を2国間や地域レベルにとどまらず国際社会の平和と繁栄のための協力というレベルに進展させていく必要性があるとの認識を共有した。
 戦略的協力パートナー関係の充実化に向けては両国の指導者の相互訪問や会談、書簡交換、通話、特使派遣、韓国青瓦台(大統領府)の国家安保室長と中国外交担当国務委員の対話体系の構築など、政治・安保分野の戦略的な意思疎通を強化することでも合意した。
 交渉が足踏み状態にある韓中自由貿易協定(FTA)については、ハイレベルの包括的協定締結を目標に掲げることをあらためて確認し、交渉を次の段階に速やかに進展させることができるよう努力を強化することにした。
 両国民間のさまざまな形態の交流を促進し、人文分野の強化活動も積極的に推進する。

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