米国商工会議所主催の昼食会であいさつする朴大統領=8日、ワシントン(聯合ニュース)
米国商工会議所主催の昼食会であいさつする朴大統領=8日、ワシントン(聯合ニュース)
【ワシントン聯合ニュース】米国を訪問中の朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は8日(日本時間9日)、現地の企業関係者を相手にトップセールスを行った。
 朴大統領はワシントン市内のホテルで、米国商工会議所主催の韓米ビジネスラウンドテーブルと韓米財界関係者の昼食会に出席した。米国側はゼネラル・モーターズ(GM)会長やボーイング副会長、シグナ会長、クアルコム会長、ロッキード・マーチン会長ら、トップ企業の関係者約170人が顔をそろえた。
 朴大統領は北朝鮮リスクに対する懸念の払拭(ふっしょく)と投資誘致に重点を置いた。「韓国は自由貿易と対外開放政策を確固として維持する。不必要な規制は整備し、経済活動全般に活力を吹き込む」と強調。新政権が掲げる経済政策「創造経済」と「経済民主化」について、これまでの成長政策の限界を乗り越える経済政策の果敢なパラダイムの転換と説明した。
 創造経済に対しては「創意性を経済の中核をなす価値とし、韓国全体を創造と革新の地にするもの」とした上で、「伝統産業が新たな高付加価値産業に生まれ変わり、先端産業が未来をリードすることになる」と述べた。また、経済民主化に関し、「想像力と創意力を芽吹かせるには、個人が努力と情熱を注げば正当な保障を得て夢を実現できるという希望を持てるようにしなければならない。原則ある市場経済を確立し、共生する産業環境を築く」と強調した。
 韓米自由貿易協定(FTA)にも言及し、FTAを土台に、創造経済を追及する韓米両国の努力が結びつけば、成果はさらに拡大すると説いた。
 一方、北朝鮮関連の安全保障問題に関しては「韓国経済が北朝鮮の脅威に揺らいだりしないことを市場は分かっている」と述べ、強固な安保を土台に、韓米間の経済協力を一層緊密にするとした。
 韓国の労使も朴大統領を援護射撃した。韓国労働組合総連盟(韓国労総)の文鎮国(ムン・ジングク)委員長は、労使関係の発展の姿を説明し、韓国の労使問題に対する海外投資家の不安の解消に努めた。全国経済人連合会の許昌秀(ホ・チャンス)会長は「北朝鮮関連の不透明性は韓国経済が直面する問題の一つにすぎない。韓国経済は途切れることなく信頼を築きながら発展していく」と協調した。
 米国側は、韓米FTAの成果と韓国政府の創造経済実現への意欲を高く評価した後、対韓投資計画を明らかにした。
 韓国政府によると、韓国は今回の訪米を機に、ボーイングやカーチス・ライトなど7社から総額3億8000万ドル(約376億円)規模の投資を誘致したという。

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