【ソウル聯合ニュース】韓国の観光知識情報システムによると、昨年10~12月期に韓国を訪れた日本人観光客数は74万6440人となり、東日本大震災後の2011年4~6月期(70万9640人)以来の低水準となった。観光業界では円安の影響とみている。
 日本人観光客は2010年1~3月期(約74万人)以降、増加傾向を維持し、同年10~12月期には80万人を超えた。大震災の影響で2011年上半期は減少したが、7~9月期には92万人、10~12月期には97万人に増えた。昨年も1~3月期に89万人、4~6月期に91万人、7~9月期に95万人と、四半期ベースで100万人突破を目前にしていた。
 観光客数全体に日本人が占める割合は昨年10~12月期に27.6%となり、30%を割り込んだ。2005年以前は40%以上を占めていた。大震災の影響を受けた2011年1~3月期と4~6月期もそれぞれ33.7%と30.9%だった。
 観光業界関係者は「昨年の外国人観光客数は初めて1000万人を超えるなど大きく伸びているが、日本人観光客だけは減っている。近く中国人観光客数が(日本人より)多くなるとみられる」との見通しを示した。
 観光業界では日本人観光客減少の原因として円安を挙げている。昨年半ばまで100円=1500ウォン台だったウォン相場は、最近1200ウォン台を割り込んだ。
 ソウル市内のホテルは日本人客が前年比で20~30%減少したという。日本人客を主なターゲットにしている明洞の百貨店や小売店も苦境を訴えている。流通業界関係者は「観光客数も減ったが、円安で買い物をしない状況」と伝えた。また「当分の間はこうした傾向が続くとみられる。積極的なマーケティングを導入するなど、対策づくりが必要だ」と述べた。

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