【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が事実上の長距離弾道ミサイルの発射を予告したことを受け、韓国軍は最新型レーダーを装着したイージス艦2隻を黄海に配備し、長距離弾道ミサイルを探知する計画だ。
 北朝鮮の長距離弾道ミサイルは3段からなり、1段から3段目までを発射台で直接組み立てていく。発射台に1段目が設置されてから発射までは1週間程度かかる。
 韓国政府消息筋は3日、「北朝鮮は11月中旬、ミサイルの本体と発射関連装備を(北西部)東倉里の発射場に運搬し、発射場内の組み立て棟で本体を組み立てたと思われる。今後、点検を経て燃料を注入し、通信装備のチェックを行うものとみられる」と話した。
 政府はミサイルの本体が発射台に移動した時点から実質的なミサイル発射カウントダウンが始まるとしている。
 韓国軍関係者は「1段から3段目までを発射台に設置するのに3~4日ほどかかる。1段目が設置されてから1週間後に発射準備が完了する」と説明した。
 準備完了後は、発射台に固定する支援構造物が設置され、電力および燃料注入用ケーブルがつながれる。その後、酸化剤と燃料が注入され、最終点検が行われる。
 北朝鮮は今年4月に長距離弾道ミサイルを発射した際には4月12~16日に人工衛星を打ち上げると予告し、予告期間の2日目に当たる13日に「銀河3号」を打ち上げた。
 今回のミサイル発射は故金正日(キム・ジョンイル)総書記の1周期(12月17日)を控え、内部結束を固める狙いがあるとみられ、1周期の2~3日前に当たる14~15日に発射するとの見方がある。
 韓国軍当局はミサイル発射が秒読み段階に入れば、対北朝鮮情報監視態勢「ウォッチコン」を平時の3段階から2段階に引き上げる方針だ。
 また探知距離1000キロの最新型レーダーSPY1を装着したイージス艦2隻を韓国西側の黄海に配備し、長距離弾道ミサイル探知に突入する予定だ。
 米軍が沖縄・嘉手納基地に配備したとされる弾道ミサイル観測機RC135S(通称・コブラボール)を黄海上空に投入するとみられる。コブラボールはこれまでも北朝鮮のミサイル発射の際に嘉手納基地などに飛来している。

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