国連本部で行われた韓中外相会談の模様(提供写真)=(聯合ニュース)
国連本部で行われた韓中外相会談の模様(提供写真)=(聯合ニュース)
【ニューヨーク聯合ニュース】現在開催中の国連総会で、韓国は国連安全保障理事会の非常任理事国入りを目指している。総会出席のため米ニューヨークを訪問中の金星煥(キム・ソンファン)外交通商部長官が、支持固めに全力を尽くしている。
◇1回目の投票で決着を
 金長官は25日、ケーラー元ドイツ大統領やソマリアのアリ首相、ミャンマーのワナ・マウン・ルウィン外相らと会い、非常任理事国選出の際に韓国に票を投じるよう呼びかけた。前日に中国の楊潔チ外相と会談した席でも支持を求めたようだ。
 金長官はニューヨーク滞在の5日間、韓国の非常任理事国選出に向けた働きかけを最優先としている。約40カ国の代表らと2国間会談を行う予定だが、スケジュールを随時調整しており、その数が増える可能性もあるという。
 韓国は1995~1996年に非常任理事国を務めており、今回が2度目の挑戦。来月18日に、非常任理事国10カ国のうち5カ国(任期2013~2014年)が選出される。韓国はアジアの1枠をカンボジア、ブータンと争うが、選出に必要な票(加盟国の3分の2)は十分確保しており、特に問題が生じない限り、当選は無難とみられる。
 現在は票の漏れを防ぐことに注力している。文書や口頭で支持を表明していても、投票は無記名で行われるため、通常は支持票の1割程度が流出する。この投票には決戦投票がなく、必要な票を得るまで繰り返されるが、途中で支持が大きく変わることはない。韓国は1回目の投票で非常任理事国入りを決めたい考えだ。
 金塾(キム・スク)国連大使は「ほかの2国よりは良い位置につけているようだ」としながらも、慎重な姿勢を示している。
◇韓日外相会談行われるか
 また外交当局は、独島や尖閣諸島などをめぐる北東アジアの領土問題や歴史問題にも重点を置く。国連加盟国が集まる多国間外交の場で取り上げるには限界があると認識しながらも、地域情勢問題が注目される機会があれば、積極的に対応する戦略だ。
 金長官は、日本側が打診してきた外相会談を前向きに検討している。非常任理事国選出に関しては、日本が韓国の次の任期(2015~2016年)を狙っており、この分野では互いの支援が切実なためだ。会談が行われた場合、両国の溝を深める問題は後回しにし、国益の面から協力を約束する公算が大きい。実利を得るには、事案ごとに分けて対処するとの原則に基づく。
 独島の領有問題については、前日に開かれた「法の支配」に関するハイレベル会合で、韓日の意見が対立している。
 また、同日の韓中外相会談では「北東アジアの秩序維持のために、関連国の正しい歴史認識が重要」との意見で一致した。足並みをそろえ、日本に圧力をかけるというもの。その一方で韓中は離於島問題を抱えている。
 ある当局者は「現時点では韓日外相が会うと思われる。ただ、日程に余裕がなく、時間をつくれない可能性もある」と話した。

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