【ソウル聯合ニュース】韓国で高速無線通信「LTE」サービスの加入者が1000万人を超えた。
 通信業界によると、29日までに韓国のLTEサービス加入者数は、SKテレコムが約484万人、LGユープラスが約328万人、KTが約200万人の計1012万人と集計された。
 韓国人口の5人に1人、スマートフォン(多機能携帯電話)加入者の3人に1人が、LTEサービスを利用している計算だ。
◇スマホ上回る普及速度
 LTEサービスの普及速度はスマートフォンを上回った。昨年7月1日にSKテレコムとLGユープラスが、「第3世代(3G)よりデータ速度が最大5倍速いサービス」とするLTEを商用化した。それから1年2か月で加入者1000万人を達成した。一方、スマートフォン加入者は、2009年11月に米アップル製「iPhone(アイフォーン)」が韓国で発売されてから1年4か月で1000万人を超えた。
 業界関係者は「韓国の通信会社の世界的な技術力と、IT新製品に関心が高い国民の特性が相乗効果を生んだ」と分析した。
 移動通信3社はLTEが成長源になると見込み、LTEの早期普及に向け全国網構築と最新端末機の導入を急いだ。3社とも今年の加入者目標数にはまだ遠く、引き続き加入者誘致に注力するとみられる。
◇進化するLTE
 LTEサービスの利用者は、LTE対応スマートフォンを通じ動画投稿サイト「ユーチューブ」などの動画を途切れることなく視聴したり、マルチプレーヤーゲームを楽しんだりできる。教育や医療面でもLTEを活用した新たなスマートサービスが登場している。
 8月にはSKテレコムとLGユープラスが高品質音声通話サービス「VoLTE(Voice over LTE)」を始めた。KTも10月から商用化する予定だ。
 各社はLTE速度をさらに上げ、100Mbpsを実現する計画だ。先月から、2つの周波数帯のうちトラフィックが少ない帯域を選び安定的な通信サービスを提供する技術、マルチキャリアの段階的な導入を始めた。来年7~9月期ごろには、キャリアアグリゲーション技術を適用し、LTE速度を最大2倍に引き上げることも可能だという。
◇急速な普及の裏に
 3社が4~6月期に支払ったマーケティング費は過去最大となった。消費者が高額のLTE対応端末機を負担なく購入できるよう、多額の補助金を投入したためだ。3社は先月末、補助金を自制し、競争が過熱する市場の安定化に努める考えを示したが、補助金で加入者を募る慣行は容易には消えないようだ。
 過度なマーケティング支出は、設備投資余力の縮小と料金引き上げにつながりかねない。結局は利用者にとってマイナスとなる。
 利用者側は、LTE料金が3Gスマートフォン料金より高いにもかかわらず、サービスが円滑でない地域が多いと不満をもらしている。

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