APEC財務相会合に出席した朴長官=(聯合ニュース)
APEC財務相会合に出席した朴長官=(聯合ニュース)
【モスクワ聯合ニュース】ロシア・モスクワで30日に開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)財務相会合に出席した企画財政部の朴宰完(パク・ジェワン)長官は会議終了後、韓国メディアの特派員のインタビューに応じた。
 朴長官は、会議の参加国が最近の原油高や穀物価格上昇の流れに共同で対処し、各国が保護主義的政策を取らないことで合意したと説明した。

 以下は一問一答。
――会議ではどのような合意がなされたか。
「世界経済が厳しいため、ユーロ圏とはやや異なるもののAPEC域内でも相互協力を強化し、貿易障壁などを解消しようという認識を共有した。また、国際原油価格や穀物価格の上昇など、最近問題となっている供給面の衝撃を緩和できるよう協力することで合意した。特に保護主義の立場を取ってはならないとの認識で原則的に一致した。このほか、域内貿易に比べあまりにもぜい弱な金融分野の協力を強化できる議論を本格的に進めていく。これと関連したフォーラムも設置することにした」
――穀物価格上昇の対策と関連してはどのような合意があったか。
「2008年のように主要穀物の生産国が輸出を制限するなどの保護主義的な立場を取ることで穀物価格を急騰させるようなことを繰り返さないようにすべきだとの意見でまとまった。投機資本に対しても共同で対処することにした。この議題は韓国が提案したものだ」
――原油価格上昇にはどのように対処することにしたのか。
「原油価格が最近再び上昇の兆しをみせている。中東情勢に端を発する地政学的リスクもあるが、投機資本が加わるなどほかの要因も作用した。このような傾向は世界経済を危険に陥れる要因となっているため、原油価格の安定に向け、まず域内諸国が緊密に協力することで合意した」
――会議で北朝鮮問題に関する論議も行われたか。
「まだ北朝鮮はAPEC会員国でないため、北朝鮮関連の議題は論議されなかった。今後、緊張が緩和され北朝鮮にも変化が訪れれば、北朝鮮と関連した経済協力などについて論議される可能性を排除することはできない」
――APEC加盟国に望むことは。
「アジア太平洋地域は今後、世界経済の新たな成長動力を提供し、世界経済の中心となる地域なので、域内での経済協力がさらに強化されなければならない。欧州、中南米、中東などは域内協力が活発だが、アジア太平洋地域諸国の協力はまだ緊密ではないため活性化の余地が多くある。貿易だけでなく金融、投資などの分野でインフラも整え、協力を活性化する必要がある。この過程で強大国間、または強大国と開発途上国間の利害関係が衝突する可能性もあるだろうが韓国が中核的な仲裁の役割を果たすべきだとみている」
――会議に出席した日本代表と別途の接触を行ったか。
「安住淳財務相の代理で出席した五十嵐文彦副大臣と会話したが、具体的な内容については言及できない」

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