韓悳洙会長=(聯合ニュース)
韓悳洙会長=(聯合ニュース)
【ブリュッセル聯合ニュース】韓国と欧州連合(EU)間の自由貿易協定(FTA)発効(昨年7月1日)から1年を迎えるのに合わせ、ベルギー・ブリュッセルを訪問中の韓国貿易協会の韓悳洙(ハン・ドクス)会長が聯合ニュースとのインタビューに応じた。
 FTA締結にもかかわらず韓国の対EU輸出が減少している理由について、韓会長は「欧州の景気低迷が最大の要因」と分析した。ただ、FTAにより関税が引き下げられた品目の輸出は大きく増加しており、欧州の景気が回復すれば韓国全体の対EU輸出も増加に転じると予測した。
 以下は一問一答。
 ――FTA発効にもかかわらず韓国の対EU輸出は減少した。
 「債務危機による欧州の景気低迷が主な要因だ。韓国だけでなく他国の対EU輸出も減少している中、韓国の対EU貿易収支は黒字を記録している。昨年7月から今年5月までの韓国全体の対EU輸出はマイナス11%だったが、FTAによる関税引き下げ品目では22%増加した。FTAの効果は明らか」
 ――投資など他分野でのFTA効果は。
 「昨年7月から今年5月までの海外直接投資(FDI)は35%、そのうち新規投資は225%増加した。EUからの輸入品の消費者価格も調査した9品目のうち6品目で低下した」
 ――主要国の中でも韓国の対EU輸出の減少ペースが速い。
 「景気低迷に加え、特殊要因により造船、電子製品、半導体の3大輸出品目が低迷したのが原因。造船ではリーマン・ショック以降の受注激減が今になって業績悪化として現れた。電子製品は海外工場での組み立ての割合が高まり、韓国の輸出実績に反映されなくなったためだ」
 ――今後の欧州景気の見通しは。
 「経済の建て直しは短期的には難しいが、解決策は見つかるだろう。時間は掛かるが欧州経済が持ち直せば、今年の韓国の対EU輸出も昨年より改善するだろう」

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