【ソウル聯合ニュース】中国で拘束されている多数の脱北者が北朝鮮に強制送還される恐れがあることについて、韓国外交通商部が中国に対し国際条約の遵守を求める方針を固めた。
 同部高官は19日、記者団に対し、脱北者問題解決に向けた中国との2国間協議が順調に進んでいないとした上で、「2国間チャンネルを維持する一方で、難民の地位に関する条約と拷問等禁止条約に基づいて強制送還禁止を中国側に促す」と明らかにした。中国も両条約の当事者として、条約が定める強制送還に関する原則を遵守する義務があると強調し、脱北者問題を普遍的な価値から対処するよう求めた。
 中国政府との2国間接触では問題解決に限界があると判断し、国際社会に訴える方向に戦略を転換したとみられる。
 韓国政府は来月初めに開かれる韓中外相会談でも、中国に対し国際条約を踏まえた強制送還禁止原則の遵守を促す予定だ。
 一方、外交通商部関係者によると、中国で逮捕された脱北者のうち実体を把握できたのは10人で、この10人についてはまだ強制送還されていないという。

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