【ソウル聯合ニュース】韓国の中小・零細企業の正社員は大企業の非正規社員より劣悪な労働環境で働いていることが分かった。
 韓国労働研究院の琴在昊(クム・ジェホ)上級研究員が20日までに発表した報告書「月間労働レビュー2月号」よると、大企業(従業員300人以上)非正規社員の1時間当たりの賃金は1万7621ウォン(約1250円)で、300人以下の企業の正社員より高かった。
 正社員の1時間当たりの給与は、従業員100~299人の企業の正社員で1万5506ウォン、30~99人では1万6560ウォン、10~29人では1万3223ウォン、5~9人では1万575ウォン、1~4人では7877ウォンとなった。300人以上の企業(2万983ウォン)を除く中小・零細企業の正社員は大企業の非正規社員より賃金が低いことになる。
 退職金や賞与、時間外手当なども零細企業の正社員は大企業の非正規社員より少ないことが分かった。
 300人以上の企業の非正規社員が退職金を受給する割合は66.8%、賞与は62.4%、時間外手当は47.7%、有給休暇・休日は68.1%だった。
 一方、1~4人の零細企業では正社員が退職金を受け取る割合は37.2%で、賞与は49.5%、時間外手当は13.6%、有給休暇・休日は27.8%だった。
 ただ、非正規社員のうち大企業に勤務する割合は5.6%に過ぎず、非正規社員の70%以上は30人未満の零細企業で働いている。
 報告書は、「同じ非正規社員といっても規模や業種によって労働条件の差が大きい」と指摘し、非正規社員を零細企業と大企業に区分してそれぞれに対応する特化した政策が必要と強調した。

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