【ソウル聯合ニュース】東京都内で2007年3月、80代女性と息子の50代男性を殴ってけがをさせたとして、強盗傷害の罪で起訴された韓国人男2人(ともに40代)に対し、ソウル北部地裁は16日までに懲役4年と5年をそれぞれ言い渡した。2人は一度、釈放されたが、日本にいる受刑者が韓国の法廷で証言したことで有罪になった。
 男2人と共犯した別の2人は日本で逮捕された。2人とも懲役7年の判決を受け、日本の刑務所に収監されている。
 4人は日本の一般家庭周辺に防犯カメラが設置されていないなど警備の不備や当時の円高などを踏まえ、計画的に犯行に及んだという。
 警視庁は韓国警察庁に対し、韓国に滞在中の2人に対する捜査協力を要請。警察は2人を逮捕し、ソウル北部地検に送検した。
 検察は2010年11月、2人を強盗傷害などの罪で起訴した。しかし、検察が日本に収監されている共犯の供述を証拠として提示すると、2人は犯行を否認。拘束期限の6か月が過ぎ、裁判所は「法廷で(日本の刑務所に収監されている)証人の供述が必要」として2人を釈放した。
 検察は法務部に証人移送要請書や召喚状などを提出した。同部は日本法務省と6か月以上、証人移送をめぐる協議を進めてきた。
 検察と法務部は今月2日、日本で収監されていた共犯のうち1人を韓国に移送し、3日に開かれた裁判に出廷させた。韓国と司法協定を結んでいる国の受刑者を証人として出廷させ、被告人に実刑を言い渡したのは初めてという。
 ソウル北部地検関係者は「時間と手続きが極めて複雑な過程だった。国際司法協力の礎となる事件だ」と述べた。

Copyright 2012(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0