ソウル中央地検の聴取を終え、庁舎のロビーに姿を現したSKグループの崔再源副会長=29日、ソウル(聯合ニュース)
ソウル中央地検の聴取を終え、庁舎のロビーに姿を現したSKグループの崔再源副会長=29日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】ソウル中央地検は29日、韓国3位の財閥SKグループの崔再源(チェ・ジェウォン)首席副会長(48)を特定経済犯罪加重処罰法上の横領・背任などの容疑で逮捕した。
 ソウル中央地方裁判所は証拠隠滅の恐れがあるとして、逮捕状を発行した。
 SKグループをめぐっては、オーナー一族による巨額の横領疑惑が浮上していた。崔副会長はグループオーナーの崔泰源(チェ・テウォン)会長(50)の弟。崔副会長の逮捕により、捜査は峠を越え、崔会長に対する検察の判断に注目が集まっている。
 ソウル拘置所に収監される前、ソウル中央地検庁舎のロビーに姿を現した崔副会長は、崔会長が関与しているかを問う報道陣の質問に無言のまま、庁舎を後にした。
 検察によると、崔副会長はグループ系列企業18社が投資会社に投じた2800億ウォン(約168億円)のうち、992億ウォンを転用した疑いが持たれている。調査の結果、992億ウォンのうち497億ウォンは投資会社代表の口座から崔会長の先物投資を代行していた人物に流れた事実が確認された。
 また、他人名義で保有していた非上場会社の株式を額面700倍で買い取るよう投資会社代表に指示し、投資会社に200億ウォン以上の損害を与えた疑いもある。横領・背任の総額は計1960億ウォンに達するという。
 検察は崔副会長が不正に集めた資金を自身と崔会長の投資損失の穴埋めに流用したとにらんでいる。崔会長の逮捕についても今週中に判断を下す方針だ。検察はグループの経営問題などを考慮し、崔会長については在宅起訴する方向で検討を進めているという。

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