【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の開城工業団地で動労者の代表的なおやつとして挙げられる「チョコパイ」の人気が下落しているようだ。
 同団地関係者は19日、生産性向上のためおやつとして支給しているチョコパイを現金に変えるよう要求する事業所が今夏から出ていると伝えた。
 別の関係者も、北朝鮮労働者にチョコパイとインスタントラーメンを配っているが、北朝鮮側がチョコパイを減らし、インスタントラーメンを増やすよう求めたと伝えた。
 同団地ではおやつや歩合給などに対する基準がなく、企業別に状況が異なる。大半の企業が1日に労働者1人当たり3~4個を支給しているが、約10個を提供する企業もある。
 韓国政府は今夏、北朝鮮に50億ウォン(約3億円)相当の水害支援を進めたが、北朝鮮が反応を示さず、実現しなかた。北朝鮮は食糧の代わりにチョコパイ192万個が含まれたことに不満を漏らしたとされる。
 チョコパイが内部体制に悪影響を与えかねないと、北朝鮮が懸念しているためとの分析もある。開城工業団地で出回るチョコパイは1か月で最大600万個。その一部は闇市場に流れ、高値で販売されているという。
 ハングルが書かれているチョコパイの包装紙は、北朝鮮住民に韓国で生産された製品であることを認識させる効果がある。資本主義の象徴として認識され、「チョコパイ革命」との表現が韓国メディアに登場したこともある。非武装地帯で服務する南北軍兵士を描く映画「JSA」では、チョコパイを食べていた北朝鮮兵士が「わたしの夢はわが共和国がチョコパイを作れる日が来ること」と話すシーンもある。

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