【ソウル聯合ニュース】韓国統一部の李種珠(イ・ジョンジュ)副報道官は29日の定例会見で、北朝鮮の名勝地総合開発指導局に通知文を送り、同部が提案した金剛山観光事業を協議するための南北当局間実務者協議に応じるよう、あらためて要求したことを明らかにした。
 李報道官は「北朝鮮側が韓国企業の財産整理のための協議だけを一方的に要求し、当局間の実務会談を事実上拒否したのは遺憾」だと述べた。その上で、当局間の実務者協議に誠意ある態度で応じるよう促したと伝えた。
 李報道官は「政府は金剛山観光問題について、北朝鮮と対話を通じて解決したい立場」だと説明。通知文は「北朝鮮に状況を悪化させず、問題解決に向けた努力に誠意ある態度を見せるよう求めたもの」だと話した。
 さらに、「金剛山観光問題の本質は2008年に韓国人観光客が北朝鮮の銃撃で死亡した事件」だと指摘し、観光客の身辺の安全確保に対する進展した合意がない状況では観光再開を検討できないと強調した。
 韓国政府は北朝鮮の今後の措置と出方などを見極めながら企業側と協議し、国際法に基づく措置を含め、可能な方策を講じていく方針だという。
 金剛山観光問題をめぐり統一部は25日、金剛山地区内に韓国側が所有する財産権問題を話し合うため、南北当局間の実務者協議を29日に金剛山で開くよう提案したが、北朝鮮は26日、同提案を事実上拒否する内容を盛り込んだ通知文を送ってきた。

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