【ソウル聯合ニュース】トヨタ自動車の韓国法人・韓国トヨタ自動車が昨年に大幅な赤字を経常したにもかかわらず、寄付金は増やしたことが18日、分かった。
 同社が金融監督院に提出した監査報告書(3月期決算)によると、2010年の売上高は4232億ウォン(約315億円)で、営業損失は129億ウォンとなった。会社を設立した2000年に小幅な赤字を計上して以来、10年ぶりの営業損失となる。
 だが、財務諸表上の寄付金は前年比45%増の4億8700万ウォンだった。昨年の大規模リコールと円高による販売不振にもかかわらず、社会貢献活動は強化している。昨年の寄付金は会社設立後、最大規模となる。
 これに同社が実施している子ども向けの環境教育プログラム「トヨタ環境学校」や「交通安全学校」など、さまざまな社会貢献プログラムまで合わせると、同社の寄付金は約10億ウォンに達する。
 同社は2000年に1036万ウォンを寄付。その後、寄付金を毎年平均66.5%増やし、10年で47倍に拡大させた。売上高の年平均増加率54.6%を上回っている。
 こうした傾向は欧州の自動車メーカーと比較される。
 ベンツコリアは2010年に売上高1兆1265億ウォン、営業利益311億ウォンを計上したが、寄付金は3056万ウォンにとどまった。
 フォルクスワーゲンコリアは売上高7932億ウォン、営業利益389億ウォンとなったが、寄付金は2009年の6312万ウォンから2010年は30%以上減らしている。
 韓国トヨタが赤字にも社会貢献の予算を増やしているのは、トヨタ特有の現地化戦略の一環とみられる。業界関係者は「参入した国で中長期的な事業の持続を目標に、愛され続けるブランドとして位置付けたい強い意志の表れ」と説明している。

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