しかし、韓国政府は海賊の要求を受け入れることはできないという立場を明確にしており、「MT GEMINI」を所有するシンガポールの船舶会社と海賊側の交渉が長期化する可能性も排除できない。
AP通信は15日、「MT GEMINI」を拉致した海賊の一人が「三湖ジュエリー」救出作戦の過程で死亡した海賊への補償と韓国にいる海賊の釈放を望むと明らかにしたと報じた。
「三湖ジュエリー」は1月15日、インド洋を航行中、ソマリアの海賊に乗っ取られた。船舶には韓国人8人ら計21人が乗船していたが、事件発生から6日後の同21日に韓国海軍清海部隊第6陣の駆逐艦「崔瑩」により救出された。救出作戦の過程で、海賊13人のうち8人は射殺された。残り5人は韓国に移送され、裁判を受けている。
一方、韓国政府当局者は15日、ソマリア海賊がシンガポールの船舶会社を通じ韓国政府に要求してきた内容は死亡した海賊への補償だとし、韓国で裁判を受けている海賊の釈放を求める内容はなかったと明らかにした。
また、海賊への補償や海賊の釈放は決してありえないとした上で、交渉の主体はあくまでもシンガポールの船舶会社であり、韓国政府は原則通り断固たる対応を続けていくと強調した。
「MT GEMINI」は4月30日にケニア近郊の海域で拉致された。船舶には韓国人4人を含む25人の船員が乗っていた。
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