【東京27日聯合ニュース】植民地時代に日本に持ち出された「朝鮮王室儀軌」(朝鮮王朝時代の祭礼や主要行事を絵や文で記録した書物)などを韓国政府に引き渡す「韓日(日韓)図書協定」が27日、日本の衆議院外務委員会を通過した。28日に衆院本会議を通過する見通し。
 27日の衆議院外務委員会では「韓日(日韓)図書協定」の批准案を審議した後、表決を行い与党・民主党などの賛成多数で通過した。28日に与党が過半数を占める衆院本会議を通過する見通し。条約の場合、参議院よりも衆議院の可決が優先されるため、批准作業は事実上終了した。日本政府は来月にも書物計1205冊を引き渡す手続きに入る。
 これに伴って、李明博(イ・ミョンバク)大統領は韓日首脳会談のために来月下旬にも東京を訪問する。書物は遅くても6月中に韓国政府に返還されると予想される。
 松本剛明外相はこの日の衆議院外務委員会で、「図書の引き渡しが両国の未来志向的関係の構築に役立つ。両国の文化交流促進の契機にもなる」と述べた。
 朝鮮王室儀軌をめぐっては、菅直人首相が昨年8月に韓日併合100年に際しての談話で返還を表明。同年11月には両国首脳が朝鮮王室儀軌など文化財級の図書1205冊の返還に合意した。
 韓国で文化財返還運動を展開している市民団体「朝鮮王室儀軌還収委員会」事務処長の慧門(ヘムン)和尚は、「100年前の日本植民地統治によって宮内庁に保管されている朝鮮王室儀軌が韓国に返還されれば、これは韓日新時代を夢見る日本の良心的な市民と議員の努力のおかげだ」と話した。

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